1位は“年間117万件”超! 「したつもり」じゃだめな違反は? ダントツで多い違反行為って何? 【令和6年・交通違反ランキング】

警察庁が公表している「違反種別ごとの交通違反取締り状況(令和5年及び令和6年)」によると、令和6年における「車両等の運転に関する違反」の総件数は4,204,155件でした。クルマを運転する人は、交通ルールをしっかり守る必要があります。しかし、「少しくらいなら」といった考えで交通違反を犯し、取り締まられるドライバーは少なくありません。

令和6年・交通違反ワースト5とは? 1位は「止まったつもり」と言い訳する人が多い違反

 クルマを運転する際は交通ルールの遵守が必須です。しかし「少しくらい」という油断や「うっかり」から、交通違反で取り締まられるケースは後を絶ちません。

 警察庁の最新データ(令和6年)によると、交通違反の取締り件数は年間約420万件に上ります。

 では、どのような違反が多いのでしょうか。今回は、取り締まり件数が多い交通違反の種類をランキング形式で紹介し、特に多い上位5つの違反内容と、反則金/違反点数につい解説します。

令和6年・交通違反ワースト5とは? 1位は「止まったつもり」と言い訳する人が多い違反(画像はイメージ/PhotoAC)。
令和6年・交通違反ワースト5とは? 1位は「止まったつもり」と言い訳する人が多い違反(画像はイメージ/PhotoAC)。

 まず令和6年における「車両等の運転に関する違反」の総件数は4,204,155件でした。違反種別ごとの件数は以下の通りです。

* 【22位】徐行違反:293件
* 【21位】酒酔い運転:806件
* 【20位】無灯火:2,339件
* 【19位】追越し違反:3,020件
* 【18位】定員外乗車:3,385件
* 【17位】割込み等:7,467件
* 【16位】積載違反:9,078件
* 【15位】無免許運転:18,031件
* 【14位】整備不良:19,246件
* 【13位】酒気帯び運転:20,479件
* 【12位】右左折方法違反:30,253件
* 【11位】免許証不携帯:36,006件
* 【10位】踏切不停止等:55,153件
* 【9位】通行区分違反:137,087件
* 【8位】駐停車違反:142,624件
* 【7位】携帯電話使用等:196,894件
* 【6位】その他:217,789件
* 【5位】歩行者妨害等:323,280件
* 【4位】信号無視:404,034件
* 【3位】通行禁止違反:551,589件
* 【2位】最高速度違反:847,378件
* 【1位】一時不停止:1,177,924件

 上記のうち、特に件数が多い上位5種類の違反について詳しく見ていきましょう。

### 5位:歩行者妨害等(323,280件)

 歩行者妨害は、「横断歩道は歩行者優先」というルールに反した場合、取り締まりの対象となります。

 道路交通法第38条では、横断歩道を渡ろうとする歩行者がいる場合は、横断歩道の手前で一時停止する義務があると定められています。

 また、横断しようとする歩行者がいるかいないか明らかでない場合は、横断歩道の手前で停止できる速度で進行しなければなりません。

 歩行者がクルマに気づき、先に行かせようと合図してくれる場合があります。しかし、この場合でもドライバーの停止義務は免除されず、取り締まりの対象となる可能性があるので注意が必要です。

【反則金】
* 原付車:6,000円
* 小型特殊車:6,000円
* 二輪車:7,000円
* 普通車:9,000円
* 大型車:12,000円
【違反点数】 2点

### 4位:信号無視(404,034件)

 信号無視は、黄色信号や赤信号であるにもかかわらず、停止せずに進んだ場合に取り締まりの対象となります。

 勘違いしている人もいるかもしれませんが、黄色信号は「注意して進め」ではなく、停止線の前で止まるのが原則です。ただし、停止線の直前で安全に停止できない可能性がある場合は、そのまま走行することが認められています。

 赤信号にもかかわらず交差点に進入し、青信号で直進してきたクルマと事故になった場合、赤信号を無視した側に100%の過失割合が認定されるのが一般的です。急いでいても必ず停止しましょう。

【反則金(赤色等)】
* 原付車:6,000円
* 小型特殊車:6,000円
* 二輪車:7,000円
* 普通車:9,000円
* 大型車:12,000円
【違反点数】2点

### 3位:通行禁止違反(551,589件)

 通行禁止違反は、一方通行路を逆走したり、進入禁止の標識がある場所や曲がってはいけない場所を進行したりした場合に取り締まりの対象となります。

 通行禁止の場所には標識が設置されていますが、気付かずに走行してしまうドライバーも少なくありません。

 通学路や住宅街では、安全確保のために通行禁止になっているケースが多く、時間帯によって規制される区間もあります。特に、初めて通る道を運転する場合は標識をよく確認しましょう。

【反則金】
* 原付車:5,000円
* 小型特殊車:5,000円
* 二輪車:6,000円
* 普通車:7,000円
* 大型車:9,000円
【違反点数】 2点

### 2位:最高速度違反(847,378件)

 最高速度違反は、標識や標示で定められている最高速度を超えて走行した場合に取り締まりの対象となります。

 標識がない場合の法定速度は、一般道では原則60km/h、高速道路では原則100km/hです(※車種や道路状況により異なります)。

 速度違反は、超過した速度によって反則金や違反点数が異なります。

 なお、一般道で30km/h以上、高速道路で40km/h以上の速度超過をした場合は、違反点数6点以上となり、免許停止処分の対象となるため注意が必要です。

【反則金(車種により異なる)】
* 15km/h未満:6,000円~12,000円
* 15km/h~20km/h未満:7,000円~15,000円
* 20km/h~25km/h未満:10,000円~20,000円
* 25km/h~30km/h未満:12,000円~25,000円
* 高速道路30km/h~35km/h未満:15,000円~30,000円
* 高速道路35km/h~40km/h未満:20,000円~40,000円
【違反点数】
* 20km/h未満:1点
* 20km/h以上25km/h未満:2点
* 25km/h以上30km/h未満(一般道)、25km/h以上40km/h未満(高速道):3点
* 30km/h以上50km/h未満(一般道)、40km/h以上50km/h未満(高速道):6点
* 50km/h以上:12点

### 1位:一時不停止(1,177,924件)

 令和6年の「車両等の運転に関する違反」で最も多かったのは、一時不停止で、117万件を超えています。

 運転中に一時停止する場面は非常に多いですが、自分では止まったつもりでも、タイヤが完全に停止していなかったり、安全確認が不十分だったりして取り締まりの対象となるケースは少なくありません。

 警察が推奨している「3段階停止」を行うことで、自分と周囲の安全を確保できます。「停止線で停止」「見せる停止」「確認の停止」を心掛けて、左右の安全をしっかり確認することが大切です。

【反則金】
* 原付車:5,000円
* 小型特殊車:5,000円
* 二輪車:6,000円
* 普通車:7,000円
* 大型車:9,000円
【違反点数】 2点

### 「うっかり」が招く重大事故。安全運転を再確認

 ここまで紹介してきたように、交通違反の取り締まり件数は依然として多く、特に一時不停止や最高速度違反は突出しています。

 「これくらい大丈夫」「うっかりしていた」という言い訳は通用しません。

 これらの違反は、重大な交通事故に直結する可能性が非常に高い危険な行為です。日頃から交通ルールを再確認し、安全運転を徹底しましょう。

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Writer: マツ

2022年からフリーのWEBライターとして活動開始。上場企業からの依頼で、SEO記事を中心にVOD・通信系(WiFi・光回線など)などのジャンルを執筆して経験を積む。現在も企業が運営する複数のメディアで記事を執筆。読者に役立つ内容を、わかりやすく執筆することを心掛けている。

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