「燃費が良いクルマに乗りたいです…」 カタログに書いてある「WLTC」とは? 昔は「JC08」だけど何が違うのか
クルマのカタログにh以前までは、「10・15モード」や「JC08モード」と記載されてましたが、最近では「WLTCモード」という表記で統一されています。 何が違うのでしょうか、
WLTCモード燃費とは?JC08モードとの違いや実燃費との差はどのくらいあるのか「燃費が良いクルマ」TOP3も紹介!
新車のスペックやカタログを見る際、燃費を気にする人も多いでしょう。
以前までは、「10・15モード」や「JC08モード」と記載されてましたが、最近では「WLTCモード」という表記で統一されています。
ではどのような基準で決められているのでしょうか。
![最近耳にする「WLTCモード」ってなに? [画像はイメージです/画像:編集部員作成]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2026/10/20250513_toyota_main2.jpg?v=1761259466)
●WLTCモードは国際的に統一された基準
「WLTCモード(Worldwide Harmonized Light vehicles Test Cycle)」は、「世界統一試験サイクル」とも呼ばれる国際的な試験方法のことです。
2014年3月に国連欧州経済委員会自動車基準調和世界フォーラムで採択され、2018年10月1日から新車にはWLTCモードでの燃費を表示することが義務付けられています。
また、継続生産車に関しても、2020年9月までにすべてWLTCモードでの表示に移行されています。
日本での燃費表記を遡ると、1991年〜2011年までは、国土交通省が定めた15項目の走行パターンで測定した10・15モードで燃費が表示されていました。
その後2011年以降の新型車には、より実際の走行に近い状況で測定した「JC08モード」を追加。
JC08モードは日本独自の試験方法であり、エンジンが暖まった状態だけではなく、冷えた状態でも試験を行っています。
さらに、2018年10月1日から「市街地」「郊外」「高速道路」の3つの走行モードで構成される国際的な試験である「WLTCモード」が追加されました。
「市街地」「郊外」「高速道路」、それぞれの平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モードとなっており、以下の特徴があります。
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・市街地モード:信号や渋滞等の影響を受ける比較的低速な走行を想定。
・郊外モード:信号や渋滞等の影響をあまり受けない走行を想定。
・高速道路モード:高速道路等での走行を想定。
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また上記に基づき、新車カタログなどの燃費の項目には、以下のように表示されています。
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【燃料消費率】
・WLTCモード(国土交通省審査値):17.5km/L
・市街地モード:15.3km/L
・郊外モード:19.0km/L
・高速道路モード:17.6km/L
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上記のように、走行モードごとの燃費が表示されているため、ユーザーはカタログ値を見ることで実燃費を推測しやすくなりました。
また、自動車メーカーは国や地域ごとの燃費試験に個別に対応する必要がなくなったというメリットがあります。
ただし、WLTCモードが実際の走行に近い状況で試験が行われているとはいえ、ユーザーの運転方法や天候、道路状況によって実燃費は異なります。
そのため、実燃費はカタログ値よりも10〜30%程度低くなるケースが多いです。
●JC08モードとWLTCモードの違い
日本独自の試験方法のJC08モードは、10・15モードよりも平均速度と最高速度を引き上げて測定しています。
測定時間は約20分で、25%はエンジンが冷えた状態で測定しているのが特徴です。
一方、WLTCモードは、JC08モードより平均速度と最高速度を引き上げて測定。
「市街地」「郊外」「高速道路」での燃費を表示しており、測定時間は24分程度です。
100%エンジンが冷えた状態から測定しており、アイドリング時間は少なめ、積載重量は重めに設定しています。
このように、WLTCモードはJC08モードよりも測定条件を厳しく設定しているため、燃費が低くなる傾向にありますが、実燃費に近い数値が測定されます。






















