北米の新型トヨタBEV「bZ」はNACS標準採用! テスラの急速充電網に対応 既存オーナーにもアダプタ無償提供へ
トヨタの北米法人は2025年10月22日、2026年式となる電気自動車(BEV)「bZ」シリーズに複数の新施策を発表しました。性能向上に加え、北米充電規格「NACS」を標準採用し、テスラの急速充電網に対応します。また、既存の「bZ4X」オーナーにもアダプターを無償提供。Apple Mapsとの連携も強化し、BEVの利便性を総合的に高める狙いです。
トヨタのBEVが大幅進化! 2026年式「bZ」で充電利便性向上へ
トヨタの北米法人、トヨタ・モーター・ノース・アメリカ(TMNA)は2025年10月22日、新型となる2026年モデルの電気自動車(BEV)「bZ」(日本名:bZ4X)に関する複数の新施策を発表しました。
10月より全米の販売店に順次導入される新型モデルは、航続距離や性能の改善に加え、充電インフラの利便性を大幅に向上させる機能が搭載されます。
BEV普及の課題とされる充電の不安に対応する、トヨタの新たな一手となりそうです。

NACS標準採用でテスラ充電網開放、「プラグ&チャージ」も
今回、2026年モデルのbZに北米充電規格「NACS」(SAE J3400)のインレット(差込口)が標準装備されます。
これにより、テスラが展開する「スーパーチャージャー・ネットワーク」が利用可能となり、北米だけで2万5000か所以上のDC急速充電プラグにアクセス可能になり、ドライバーは「トヨタアプリ」を通じて、これらの充電ステーションを検索できます。
さらに、充電の簡素化を図る「プラグ&チャージ」機能も搭載。トヨタアプリで一度設定を済ませれば、あとは車両にプラグを差し込むだけで自動的に認証と充電が開始される仕組みです。
テスラスーパーチャージャーがこの機能に最初に対応し、今後はIONNAやChargepoint、EVgoといった他の充電ネットワークにも順次拡大される予定です。
既存オーナーも置き去りにせず、11月より無償アダプター提供
なお今回の発表は、新型車オーナーだけに向けたものではありません。
トヨタは、既存モデル(2023〜2025年式)のbZ4Xオーナーに対しても、2025年11月からNACS充電アダプターを1個、無償で提供することを明らかにしました。
このアダプターはトヨタ純正アクセサリーとして品質基準を満たしており、保証対象となります。
また、ソフトウェア面での利便性向上策として、Apple CarPlay経由での「Apple Maps EV Routing」機能もサポートされます。
これは2023年モデル以降の全トヨタBEVで利用でき、iPhoneユーザーは車両のリアルタイム情報(バッテリー残量や標高変化など)に基づいた、最適な充電ステーションを含むルート案内を受けられるようになります。
「信頼できる体験」をBEVでも
これらの施策は、車両本体だけでなく、BEVを取り巻く環境全体(エコシステム)を強化しようとするトヨタの姿勢を示すものです。
2026年モデルには、従来のSAE J1772規格やCCSの充電器を利用するためのアダプターも標準装備され、充電の柔軟性も確保されます。
TMNAのThibaut de Barros Conti氏(vice president, Business Development)は、次のように述べています。
「BEVのエコシステムは内燃機関やハイブリッドとは異なりますが、目標は変わりません。お客様が長期にわたり信頼できる高品質なトヨタ体験を提供することです。バッテリー電気自動車のお客様に、車両所有体験全体を通じて意義ある強化を提供できることを大変嬉しく思います」
新型モデルへのNACS採用と既存オーナーへのケア、双方を同時に進めることで、トヨタは北米市場におけるBEVの普及と顧客満足度の向上を目指します。
Writer: くるまのニュース編集部
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