ホンダは2025年10月16日、新基準原付の新モデル「スーパーカブ110 Lite」「スーパーカブ110 プロ Lite」「クロスカブ110 Lite」を発表しました。

　3モデルともに2025年12月11日に発売予定です。

「カブ」は、ホンダが1958年8月から展開している小型オートバイシリーズです。このうち国内で大定番モデルとなっているのが、50ccエンジンを搭載する原付一種モデル「スーパーカブ50」です。

　シンプルな構造による極めて高い耐久性や信頼性に加え、低床バックボーンフレームや自動遠心クラッチによる乗りやすさ、リッター100km級の超低燃費性能などが全世界で絶大な支持を獲得し、2017年にはクルマやバイクなどを含めた原付モビリティとして、世界最高販売台数の累計1億台を記録しました。

　いっぽう、排気ガス規制の強化などから従来の50cc原付（原付一種）を生産することが困難になり、スーパーカブ50も同様に、2024年12月に発売されたファイナルモデルを最後に販売を終え、原付免許で運転できるモデルが消滅しました。

　そうしたなか、原付一種の代替として2025年4月の法改正で「新基準原付」という区分が登場。エンジンは125cc以下へと拡大されていますが、出力を4kW以下に制限し、従来のように普通免許や原付免許での運転が可能です。

　今回登場した「スーパーカブ110 Lite」「スーパーカブ110 プロ Lite」「クロスカブ110 Lite」の3モデル（以下、新スーパーカブ110 Liteシリーズ）は、従来のスーパーカブ50に変わり、この新基準原付の法規に適合させたモデルです。

　従来車で求められる日常の移動時における軽快さや使い勝手の良さを追求しつつ、新基準原付規格を満たす空冷の4ストロークOHC 単気筒 109ccエンジンを搭載。最高出力は3.5kWに抑えています。

　これにより、従来の49ccエンジンを搭載した「スーパーカブ50」シリーズに比べ、出力、トルクともに向上。スムーズな加速性能を実現しています。

　足まわりには前輪ディスクブレーキと前輪のみに作用するABSを採用し、制動時のさらなる安心感を持たせたほか、前後輪にキャストホイールとチューブレスタイヤを標準装備し、メンテナンスのしやすさにより配慮したモデルとしています。

　機能装備としては、メーター内に速度警告灯のほか、ギアポジションや時計、平均燃費などを表示する機能を搭載。日常の移動における使い勝手の良さを追求しています。

　カラーバリエーションは、スーパーカブ110 Liteが「タスマニアグリーンメタリック」、「バージンベージュ」の2色。スーパーカブ110 プロ Liteが「セイシェルナイトブルー」の1色のみ。クロスカブ110 Liteは「マットアーマードグリーンメタリック」、「ハーベストベージュ」、「ボニーブルー」の3色を設定します。

　価格（消費税込）はスーパーカブ110 Liteが34万1000円、スーパーカブ110 プロ Liteが38万5000円、クロスカブ110 Liteが40万1500円です。

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　なお、10月29日より開催される「ジャパンモビリティショー2025」のホンダブースでは、新スーパーカブ110 Liteシリーズを展示する予定です。