トヨタ新型「bB」復活!? 注目の「ワンボックス商用バン」“マイナーチェンジ”版がついに登場? 市販化も期待大な「カヨイバコ“Ver.2”」JMS2025出展か
2025年10月13日、トヨタが発表した「新プロジェクト」のなかで、かつて同社が公開したコンセプトモデル「カヨイバコ」の進化版とみられるクルマが紹介されました。10月末に開催される「ジャパンモビリティショー2025」では、新型カヨイバコ“Ver.2(バージョン2)”の実車披露が期待されます。
「カヨイバコ」市販化に向けたプロトタイプモデルか!?
トヨタは2025年10月13日、同社が取り組む「新プロジェクト」に関する発表をライブ配信でおこないました。
レクサスやGRなど、トヨタが有する5つのブランドに関するプロジェクトに関わるさまざまな“未来のクルマ”が紹介されるなか、“TOYOTA”のパートでは、2023年10月に公開され注目を集めたワンボックスバンのコンセプトモデル「KAYOIBAKO(カヨイバコ)」の姿も見られました。
新プロジェクトで紹介された未来のクルマは、10月末から開催される「ジャパンモビリティショー2025」に出展されるといいますが、カヨイバコも再び進化版「Ver.2(バージョン2)」として実車披露されるのでしょうか。

カヨイバコは、2023年10月28日に一般公開した第1回「ジャパンモビリティショー2023(JMS2023)」において世界初公開されたBEV(バッテリーEV:電気自動車)のコンセプトカーです。
車名は、物流現場などで用いられ、拠点間を行き来しながら部品や製品を安全かつ効率的に運ぶ「通い箱(通函)」に由来します。
適切なサイズでムダがなく、箱の中敷きを生産現場ごとに変えることで様々なニーズに対応するさまを表しており、その考え方をコンセプトに織り込みながら、これからのモビリティのあり方を表現しました。
ボディサイズは全長3990mm×全幅1790mm×全高1855mm、ホイールベース2800mm。その全長は、コンパクトカー「ヤリス」(全長3940mm×全幅1695mm×全高1500mm)とほとんど変わりませんが、荷室長は助手席側で最大3127mmも確保されています。
これは全長4695mmのワンボックス型商用バン「ハイエース」の荷室長3000mmを超える大きさを誇ります。
このような高効率のパッケージングは、基本のコンポーネントを小型・軽量化し、床下に薄型のバッテリーを搭載するBEV専用プラットフォームによって実現しました。
さらにカヨイバコは、多様な使い方の提案をしていた点も見どころです。
JMS2023会場では、ビジネス用途に特化した商用バン仕様と、レジャー仕様に仕立てた2タイプの実車を展示しました。
コンセプトを紹介する映像などではほかにも、オフロードタイヤやルーフキャリアなどを備えた「アウトドア仕様」や、ブラックのボディにローダウンとワイドタイヤ、大径ホイールを組み合わせた“ワル”っぽいバージョンをはじめ、「移動店舗」「車中泊モデル」など、複数の提案を見ることができます。
なかでも“ワル仕様”には「bB+ CONCEPT」の文字が浮かび上がっており、2000年から2016年まで2世代にわたって販売されたコンパクトハイトワゴン「bB(ビービー)」の復刻版だとして、公開時には大いに注目を集めました。
なおカヨイバコのプロジェクトはJMS2023以前より始まっており、2021年12月に開催された「バッテリーEV戦略に関する説明会」で、トヨタが考えるバッテリーEVラインナップを一斉に発表した際、10数台並んだBEVのなかにあった小さなグリーンのクルマ「Mid Box」がカヨイバコの原点だといいます。
この点からも、カヨイバコが単発のショー向けモデルではなく、次世代の商用バン像を見据えて企画された商品プロジェクトであることがうかがえます。
カヨイバコの開発担当者はJMS2023会場の取材時、展示車はもっともベーシックなスタイルであり、全長を延伸したり、全高をさらに高くしたりするバリエーション展開も想定していると話していました。
商用バンのカテゴリーで長い人気を誇るハイエースでは、標準タイプに加え、ハイルーフ仕様やワイドボディ、スーパーロングボディなど数々の形態を用意してユーザーの多様な需要に応えています。他社の商用車でも同様の仕様は数多く見られます。
カヨイバコでも、同様の拡張性を前提に開発が進められていたようです。

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そんななか、今回JMS2023からおよそ2年を経て、カヨイバコはさらに進化を遂げていました。
公開された映像は1カットのみでしたが、車両は移動販売車の形態で、「採れたて野菜販売中」「いらっしゃいませ」などの文字がフロントやサイドの開口部に表示されていました。
またJMS2023のコンセプトモデルとは、フロントやサイドのウインドウの大きさ、スライドドア、フロントノーズの形状などが異なるなど、各部のバージョンアップが図られていることがうかがえます。
より現実的で「市販車に近づいた状態」と見ることもできるでしょう。
果たしてカヨイバコ市販化に向けた動きがあるのか、また前回注目された“bB”風のカスタム仕様も見られるのかなど、JM2025会場での正式発表が待たれるところです。
Writer: くるまのニュース編集部
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