山形の貴重“東西ルート”にバイパス開通! 庄内〜最上横断する「過酷な国道」 酒田市内が快適に 住宅地をまるっとスルーの「安田バイパス」 4日に全通
山形県内の国道344号「安田バイパス」が、2025年10月4日15時に開通しました。
酒田の住宅地を回避してスムーズに
秋田県と山形県を結ぶ国道344号のうち、「安田バイパス」が2025年10月4日15時に開通しました。
一体どのようなバイパスで、開通したらどう便利になるのでしょうか。

国道344号は、秋田県南部の湯沢市から南下し、途中で西へと進路を変えて山形県の酒田市を結びます。
途中までは東北を縦に貫く国道13号(羽州街道)との重複区間があります。ここはバイパスが整備されており、JR奥羽本線と沿うように快適に南下することができます。
途中、金山町中心部の手前で13号と別れ、西に進路を変えます。奥羽本線に近づき、真室川を経由してからはワインディングが増えていき、山岳区間に入っていきます。
酒田市との市境ではヘアピンカーブが連続する昔からの難所「青沢越」を通過し、北に鳥海山を眺めながら出羽山地を通過し、日本海側の酒田市まで抜けています。
山形県を横断する形となりますが、県内の東西軸はこの344号を含めてわずか4路線しかなく、県内は分断されています。この344号は山形県のうち、庄内地域と最上地域を結ぶ貴重なルートです。新庄や院内から遊佐・酒田・庄内方面に抜けるには最短ルートとなります。
今回開通した安田バイパスは、山岳区間を抜けポツポツと住宅地などが広がる、日本海東北自動車道の手前までの約3.1km。このあたりは山岳区間を走ってきた中距離の大型車に加え、付近の生活車両も混じり、交通量が増えていきます。
旧道は線形がよかったものの、酒田市安田や上野曽根の住宅地を通るうえ、道幅が狭く通学する児童など、沿道を通る歩行者にとっては危険な状態でした。
今回のバイパスは、このエリアを回避する形で現道に合流。
これにより、狭隘な住宅地を通る必要がなくなり、生活住民の安全が守られるとともに、地区内の交通安全や生活環境の向上が期待されるということです。
なお、2026年度にかけても引き続き整備され、防雪柵の設置などが行われる予定です。
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国道344号は2024年7月の豪雨災害により、山岳区間の青沢越で土砂災害が発生。通行止めとなっています。現在災害復旧工事が行われており、2025年11月末に開通する予定です。
Writer: くるまのニュース編集部
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