なぜ危険なベルト化した?「後席シートベルトロック機構」、誤使用による事故多発で不採用進む

誤って後席シートベルトロックしてしまった時の解除方法

 後席シートベルトをすべて引っ張り出してロックさせてしまうと、ベルトが巻き戻る方向にしか動かなくなります。つまり、この機構が働くと、シートベルトはどんどんキツく締まることになります。

平成17年型 ダイハツ ムーヴ カスタムの後席シートベルト(写真:てぃいきち)

 これを解除するには、まずシートベルトを外します。そして、一度全部巻き戻します(この時点でロック解除)、そのあと普通にベルトを再び引き出して装着すればOKです。最後まで引っ張り出すとまたロックしてしまうので注意してください。また、ベルトをバックルに差し込んでいない状態でロックしてしまうと、ちょっと厄介です。最悪の場合は命に関わることもあるので躊躇せずベルトをカットしましょう。

 シートベルトは普通のはさみでは切れないこともあるので、脱出ハンマーについているベルトカッターを使うと安心です。このような事故を防ぐためにも子どもを車に乗せるときには常にチャイルドシートに座らせてベルトを締めておきましょう。

 ご自分のマイカーが後席シートベルトロックするかどうかは、後席シートベルトを最後まで引っ張り出してみるとわかります。その時には勢いを付けずゆっくり引き出してみてください。

 なお、現在新車で販売されている乗用車においては、このロック機構はついていません。

【了】

各社の後席シートベルトに記載されている注意書き等写真で見る(7枚)

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Writer: 加藤久美子

山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。

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