EVユーザーはニチコンブース必見! JMS2025で「家とクルマがつながるV2H」や「蓄電池システム」を知ろう!
V2H国内トップシェアのニチコンがジャパンモビリティショー2025に出展しています。この記事ではEV(電気自動車)の電気を家庭で使うV2Hシステムから、企業向け充電器、車載コンデンサまで、EV時代のエネルギーマネジメントを支える技術を紹介します。
V2H国内トップシェア! ニチコンのブースで見るEVと家の未来
家庭用蓄電システムなどを手がけるニチコン(京都市)が、東京ビッグサイト(東京都江東区)で2025年10月30日~11月9日(一般公開は10月31日から)に開催される「ジャパンモビリティショー2025」に出展します。開幕前日の29日には、ブースがメディア向けに公開され、EVと家庭をつなぐV2H機器やEVの急速充電器などがお披露目されました。

突然ですが「V2H」をご存じでしょうか。これは「Vehicle to Home」の略で、EV(電気自動車)やPHEV(プラグインハイブリッド車)のバッテリーにある電気を家庭へ送って使えるようにするシステムのことです。停電時など“万が一”の備えに役立ちます。
このV2Hにおいて約9割とトップシェアを誇るのがニチコンです。ジャパンモビリティショー2025のニチコンブースは、EVユーザーはもちろん、これからEVの購入を検討している人、そしてEVの周辺事情に関心がある人まで、誰もが興味を持つ展示内容なので、ぜひ足を運ぶ価値があります。
白をベースにニチコンのコーポレートカラーであるブルーで彩られたブースは、ジャパンモビリティショー2025のテーマ「ワクワクする未来を、探しに行こう!」からインスピレーションを受けたもの。アーチが未来のゲートをイメージさせています。
ブースは展示内容ごとに3つに構成されています。正面から見て左が「家庭用機器」、右が「事業所・公共施設用機器」、そして正面奥が「車載品」です。
家庭用V2Hと蓄電池の組み合わせが実現する高効率なシステムとは?
一般的なユーザーとしてまず注目すべきは、家庭用機器です。一見すると四角い箱や充電ケーブルが並んでいるだけのように見えますが、それぞれ機能が異なります。
一般的なベーシックタイプ(家庭のソーラーパネルで発電した電気を車両へ送り、停電時には車両の電気を家庭へ送る)のV2Hユニットに加え、家庭用蓄電池を組み合わせたユニットも展示されています。
蓄電池を組み合わせるメリットは、EVが出かけている間に家庭で発電・充電した電気をためておき、EVが戻ってきて接続したらその電気をクルマへ移せることです。

太陽光による発電をより有効に活用し、無駄なくEVを走らせることで、高効率なエネルギーマネジメントが可能となります。実際のV2H機器を並べて、その違いを確認できる貴重な機会です。
一方で、一般の人が普段見る機会が少なく、実物を見られる貴重な機会と言えるのが企業向けユニットです。
たとえば「BSシリーズ」は、太陽光発電を事業所で利用するだけでなくEV充電にも利用できる高機能な蓄電システムです。
これから商用車などがEVに代わっていくなかで、太陽光発電とEVを組み合わせることで、エネルギーコストおよび温室効果ガス排出を減らすことができます。
また、停電時には蓄電池の電気を活用するだけでなく、EVからも電力を事業所側へ供給できるため、災害への備えとしても重要です。従来品に比べて長時間の電力バックアップができる点も注目です。
加えて、バスの車庫といった狭い場所で、ひとつの急速充電器から複数の車両へ電気を供給するユニットなども展示されています。
電気自動車やハイブリッド車に欠かせない部品の展示も!
ところでみなさんはコンデンサをご存じでしょうか?電気を一時的に蓄えたり放出したりできる電子部品のひとつですが、昨今のクルマは電気回路の塊といえるため、非常に重要な部品です。
しかし、実際にコンデンサを見たことがある人は多くないでしょう。ニチコンブースには、ハイブリッド車やEVなど多くのクルマに実際に使われているコンデンサが展示されています。
普段は見ることができない重要部品をじっくり観察してみるのもオススメです。「フィルムコンデンサ」と呼ばれる、プラスチックフィルムを誘電体として利用しているコンデンサの実物を見られるのは特に貴重です。
そのほか、出力140kWもしくは160kWの最新型急速充電器(参考出品)なども展示されています。
「ジャパンモビリティショー2025」は、2025年10月30日〜11月9日(一般公開は10月31日から)に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催。ニチコンのブースは、東京ビッグサイト東展示棟(7ホール)、ブース番号E7210です。
Writer: 工藤貴宏
1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。




















