ついに見られたシャープのクルマ! コンセプトEVモデル「LDK+」をJMSブースの“家”で披露!
家電メーカーのシャープが、ジャパンモビリティショー2025でEVコンセプト「LDK+」をお披露目しています。2027年度の市販化を目指すこのモデルは、車内をリビングのように使う「もうひとつの部屋」がコンセプト。家電技術を集約したその全貌を徹底解説します。
2027年度市販化目指す シャープのEVを間近で見る!
シャープが、東京ビッグサイト(東京都江東区)で2025年10月30日~11月9日(一般公開は10月31日から)に開催される「ジャパンモビリティショー2025」に出展します。開幕前日の29日、ブースがメディア向けに公開され、市販化を見据えたEVコンセプトモデル「LDK+」がお披露目されました。

まるで自宅のガレージのような雰囲気が漂うシャープのブース。中央には“シャープのクルマ”が置かれています。
シャープといえば誰もが知る家電メーカーですが、そのシャープがクルマを開発するとは驚きです。単なるコンセプトではなく、ブースで解説してくれた、EV事業責任者I-001プロジェクト チーフの大津輝章さんによると、「2027年度に発売予定」というからさらに驚かされます。
今回展示されたコンセプトモデル「LDK+」はまだデザインを含め開発段階ですが、このコンセプトが市販車に織り込まれると考えて間違いありません。
このコンセプトモデルのテーマは「もうひとつの部屋」です。「LDK+」という車名は、まさに“住居の間取りにプラスする存在”を意味しています。
クルマの空間が主役であるこのEVは、車内空間を最大限に広くとり、シートはソファ感覚。運転席を180度回転させて後方へ向けると、前後スライド可能なセンターコンソールに内蔵された格納式テーブルを広げて、リビングのように使うことができます。
また、プロジェクターを組み込み、リアシート部分にスクリーンを張って映像を映すことも可能です。
大津さんは「シャープがこれまで培ってきたAI、家電、エネルギー機器などの技術を集約させ、既存の自動車メーカーにはできないシャープらしいEV(電気自動車)」だと語ります。
液晶シャッターや高音質技術も?シャープらしさを実現する独自機能
では、具体的に「シャープらしさ」はどこにあるのでしょうか。
たとえばセンターコンソールには、おなじみ「プラズマクラスター」や「光触媒」などシャープの独自技術を組み込み、車内の空気を浄化します。移動中でも停車中でも、車内をクリーンな空気で保つことができます。

また、同社が長年手掛けてきた発電用ソーラーパネルの技術を生かし、ルーフにはソーラーパネルを搭載。ここで発電するほか、住宅の太陽光発電や蓄電池などとも連携して最適なエネルギーマネジメントを実現するクルマとなっています。
「LDK+」の窓は液晶シャッターが組み込まれており、スイッチ操作で車内が周囲と遮断され、没入感が得られるのもポイントです。
その上、防音もしっかりしているので、車内で大音量にして映画を見たり、カラオケをしたり、逆に静かさを生かして勉強や仕事に集中する部屋としても利用できます。駐車場に設けた“もうひとつの部屋”というアイデアで、既存のクルマとの差異化を図ります。
走りをアピールするのではなく「もうひとつの部屋」というコンセプトを掲げるこのクルマ。モビショーへ行くなら、自分の目でチェックする価値は十分にあります。
「ジャパンモビリティショー2025」は、2025年10月30日〜11月9日(一般公開は10月31日から)に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催。シャープのブースは、東京ビッグサイト東展示棟(7ホール)、ブース番号E7103です。
Writer: 工藤貴宏
1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。























