EVを「走るリビング」に? シャープが自動車産業本格参入へコンセプトカー「LDK+」公道走行モデルをJMS出展へ
シャープ(堺市)が、2025年10月30日~11月9日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される「JAPAN MOBILITY SHOW 2025」に出展します。目玉は、EVを「走るリビング」にするという「LDK+(プラス)」の公道走行可能モデルです。
「3LDKが4LDKに、4LDKが5LDKに」なるような居住体験を!
シャープ(堺市)が、2025年10月30日~11月9日(一般公開は10月31日から)に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される「JAPAN MOBILITY SHOW 2025(ジャパンモビリティショー)」(以下:JMS2025)に出展します。
目玉は、EVを「走るリビング」にするという「LDK+(プラス)」の公道走行可能モデルです。

家電製品や太陽光発電システムなどを手がけてきたシャープが、EV市場へ本格参入する第一歩となります。
「LDK+」は2024年9月に行われた「SHARP Tech-Day’24」にて発表。車内を「リビングルームの拡張空間」として捉え、「ユーザーの自宅の3LDKが4LDKに、4LDKが5LDKになるようなシームレスな居住体験を提供する」とのことです。
ソファ仕様の座席は回転させることができ、後部に設置された大型スクリーンで映画やゲームを楽しめるほか、スクリーン前のローテーブルはソファまで自動で移動。リモートワークなどでの活用を想定しているそうです。
停車中の「90%の時間」に着目した新コンセプト
シャープは2025年10月14日から17日まで幕張メッセ(千葉市)で開催されている「CEATEC 2025」に出展し、14日には同社ブースでプレゼンテーションを実施。
「LDK+」のプロジェクトチームのチーフ大津輝章氏が、コンセプトカーについて紹介しました。
大津氏によると、シャープがEV市場への参入を決めた背景には、自動車の市場と顧客のニーズの多様化があるといいます。大津氏は「既存の自動車メーカーが着手していない新たな領域に、シャープの技術で新しい価値を提供できる」と話し、着眼したのが、クルマが「止まっている時間」とのこと。
クルマを保有していても、実際に運転している時間は全体の10%以下に過ぎないそうで、同社はこの残り90%以上の「止まっている時間」に焦点を当て、車両をただの移動手段ではなく、プライベート空間へと進化させることを目指しているとのことです。
CEATECのブースで展示されている「LDK+」は、公道走行不可のモックアップですが、JMS2025で公開されるモデルは「公道を走る設定」で作られているそうです。
公道走行可能なプラットフォームを採用する理由として大津氏は「クルマで一番大切なのは安全」である点を挙げ、「すでに他国の公道を走っているクルマのプラットフォーム」を用いることで、走行中の安全はもとより、停車中の利用においても高い安全性を担保する考えを示しました。
新たなモデルをJMS2025で披露することで「シャープはこんなクルマを作るんだ」という具体的なイメージをユーザーに提供するとしています。
Writer: くるまのニュース編集部
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