レクサスの「“最上級”SUV LX」どんなクルマ? 史上初「ハイブリッド」設定で「リッター10km」以上も走れる!? 正真正銘の旗艦モデル「LX700h」“フツーに使って”わかった凄さとは【試乗記】

走りは「スポーティ&コンフォート」を両立! 燃費は?

 では、高速道路や山道を走ってみます。

 8月最終土曜日の東名高速を使いましたが、いつものポイントで少々の渋滞はあったものの流れは奇跡的にスムーズ。渋滞時は全車標準装備の高度運転支援「アドバンストドライブ(渋滞時支援)」を活用すれば、運転の疲労を感じることはありません。

モード切り替えではスタイリッシュな演出も
モード切り替えではスタイリッシュな演出も

 渋滞を抜けると、周囲と同じスピード感で走行します。合流加速ではアクセルは床まで踏む必要はなく、フラッグシップらしい余裕を感じるとともに、完全なるストレスフリーのドライブを楽しめます。

 東名の神奈川〜静岡県境の登りワインディングでは、クルマによってはパワー不足や重量を感じることも多々ありますすが、車体が重い実感はわきません。

 追い越しなど、少し加速が必要な場面では、パドルシフトでシフトダウンすると、シュルシュル回るV6エンジンのサウンドが心地よいです。高回転までスムーズに吹け上がり、オーディオからのエンジン音演出機能「エンジンサウンドエンハンスメント」のサポートの甲斐もあって、クルーズコントロールをオフにし、自身で運転を楽しんでみました。

 ドライブモードは5種もあり、ワインディングでは「SPORT S」を試します。シフトダウンが活発になり、AVSの設定もシャキッと引き締まり、EPSも手応えのあるセッティングに変化します。パドルシフトを活用し、図体の大きいボディながらもついつい果敢に攻めてみたくなります。

 そうした状況でも、ラダーフレーム車特有のフレームと車体が別々に動くような、「よっこいしょ」という感覚やバタバタした印象はなく、実に自然な動きに驚きました。ランドクルーザー兄弟ということもあり、スポーティな走行が可能なイメージはなかったのですが、俊敏な身のこなしも可能であり、本当に万能なクルマであるとわかります。

 オーバートレイルではタイヤサイズが18インチにダウンしたこともあり、路面からのアタリも優しく、乗り心地も良好です。

こうしたアウトドアシーンが似合うのはオーバートレイルならでは
こうしたアウトドアシーンが似合うのはオーバートレイルならでは

 ここで、あえて真逆の「コンフォート」モードに切り替えてみましょう。今度は非常に柔らかい動きになり、ロールも大きくなります。路面の凹凸もフワフワと乗り越えるため、ドライビングの楽しさを求めたり、郊外の少々荒れた路面には不向きなようですが、都心を走るには、コンフォートが素晴らしく良好な乗り心地を提供してくれました。

 さて、燃費はどうだったでしょうか。1000km近く走行しましたが、高速が多かったとはいえ渋滞もあり、撮影でアイドリングする時間もあるなど、お世辞にも低燃費走行になりませんでしたが、通算9.1km/Lを記録。夜間の高速の長い区間では11km/L以上を記録することもありました。

 現代のクルマとして考えれば当然燃費が良いとはいえないものの、ラダーフレーム×フルタイム4WDで、しかも重量もあり、空気抵抗も非常に大きい車体という、燃費へのマイナスの影響が大きな大型本格四輪駆動車としては優秀といえるのではないでしょうか。

 ちなみに燃料タンクはLX600が80リッターなのに対し、LX700hは68リッターとやや少なめ。ずっと登り坂が続くようなシーンでは容量に少々の不安があるかもしれませんが、今回のケースでは、満タンで600km走行以上は十分可能という計算です。

 レクサスらしいラグジュアリーで特別感のあるドライビング体験と、万能の走行性能、さらには予想よりも良好な燃費だったLX700hオーバートレイル。多少の気になるポイントはあれど、最後は試乗車を返却することが少しさみしいと感じるほど、愛着が湧いてきました。

※ ※ ※

 LX700hの価格は1590万円(ベースモデル/オーバートレイル)から2100万円(エグゼクティブ)。

 なお現在のところ、生産台数に限りがあり、受注を停止している状態です。

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Writer: くるまのニュース編集部

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