ウエット路面でもしっかりした反応と安定感! 「ハンコック」オールシーズンタイヤの実力を試してみた
「クラウンクロスオーバー」に履かせてみた!
今回試乗したのは、「ウェザーフレックスGT」を履いたトヨタ「クラウンクロスオーバー」で、タイヤサイズは225/55R19 103VXL。名前から想像できそうですが、これはSUV用オールシーズンタイヤです。

雪道での走行性能が認証されている3PMSFマークが付いていますから、冬でも心配いりません。非降雪地域のユーザーは一年中履いていられます。
オールシーズンタイヤが注目される理由には、積雪路面でもそのまま走れるという安心感はもちろん、夏タイヤとスタッドレスタイヤの2セットを持つことによる保管場所や費用、タイヤ交換の手間から解放されるという側面もあるようです。
もちろん降雪地域に住むユーザーは本格的な雪と氷の冬に備えてスタッドレスタイヤに履き替えるのが当たり前ですが、日本の大部分を占める非降雪地域のユーザーはオールシーズンタイヤで間に合ってしまいます。
以上のような視点を持ちながら試乗に臨みました。
トレッドパターン“左右非対称”の実力
走り始めてすぐ、筆者は「しっかりしたタイヤだな」と思いました。それは直進時のハンドルセンター付近の手応えに締まりがあり、微小舵(だ)角からしっかりした反応を感じられたからです。つまり遊び感がないのです。
応答遅れもなく、雪道を走れるようにサイプがたくさん入った冬タイヤにありがちな、トレッドパターンの剛性の弱さもいっさい感じませんでした。

乗り心地は、トレッド面のしっかり感ゆえにソフトな感じではないですが、角張った衝撃や振動はありませんでした。クラウンクロスオーバーのサスペンションに助けられているのかもしれませんが、不快な揺れはありません。
高周波のパターンノイズや低周波のロードノイズも聞こえないので、非常に快適です。
広場にパイロンを置いて60km/hでの急激なレーンチェンジを試しましたが、ハンドルを急に大きく切っても反応はリニアで、ドライバーの意思に忠実に動いてくれました。また、レーンチェンジ後の後輪のグリップも高く、安定性は抜群に良いものでした。
ウエット路面での急ブレーキテストも実施しました。ここでもトレッド面の弱さを感じることなくしっかりとABSが作動し、強い制動感とともに短い制動距離で止まってくれました。制動時の安定感も良かったです。
オールシーズンタイヤというと回転方向指定のV字型トレッドパターンが多いですが、ウェザーフレックスGTは、アウトサイドとインサイドが決められた左右非対称パターンです。このトレッドパターンはクセがなく、これを好む人も多いのではないでしょうか。









































