900万円超え! ホンダの超豪華「“4人乗り”オデッセイ」がスゴい! 専用“きらきら”グリル×ひろびろ「2人掛けVIP席」! 国内向け「7人乗り仕様」と中国向け「贅沢仕様」の違いとは
「オデッセイ」はホンダの高級3列シートミニバンですが、中国向けには贅沢な「4人乗り仕様」がラインナップされています。いったいどのようなモデルなのでしょうか。
後席はもはや「VIPルーム」!?
ホンダの高級3列シートミニバン「オデッセイ」には、後席の快適性を極限まで高めた特別な「4人乗り仕様」が存在します。
日本では販売されていない中国向けの贅沢なモデルだといいますが、どのような仕様なのでしょうか。

ホンダを代表するミニバンとして長年日本でも親しまれてきたオデッセイ。
現在日本で販売されているモデルは、中国の合弁会社「広汽本田汽車」で生産され、いわば“逆輸入”されていることは広く知られています。
その中国市場には日本のラインナップには存在しない、まさに“究極”ともいえる豪華な4人乗り仕様「エリートエディション」が設定され、注目を集めています。
この4人乗り仕様の最大の特徴は、3列目シートを大胆に取り払い、後席乗員のためだけの広大な空間を創り出した点にあります。
前席と後席の間は、大型の昇降式19インチテレビを備えた「プライバシーウォール(隔壁)」で完全に仕切られ、後席のプライバシーを確保した、本格的なショーファードリブン仕様となっています。
後席に備わるのは、「国王座椅(キングシート)」と名付けられた2脚の独立式シートです。厚みのあるクッションを備え、電動リクライニングやオットマン機能も搭載。
その空間は、まさに「走るVIPルーム」にふさわしい贅沢な造りです。さらに、静粛性を高めるための二重構造防音ガラスや、足元に敷かれた専用ウールカーペットが、後席の乗員に最高の快適性と静けさを提供します。
エクステリアデザインも、標準の7人乗りモデルとは一線を画す特別仕様です。フロントにはメッキ加飾が施された専用ハニカムメッシュグリルが与えられ、より一層の高級感を演出。
興味深いのは、足元に上位グレードに設定される18インチではなく、あえて17インチのアルミホイールを装着している点です。これは乗り心地を最優先するという、このクルマの性格を端的に示す設計思想といえるでしょう。
パワートレインは、システム最高出力158kW(約215PS)を発生する2リッターハイブリッドシステム「e:HEV」を搭載。
これは単なる燃費能のためだけでなく、ショーファードリブンに求められる圧倒的な静粛性と滑らかな走行質感を追求した結果の選択です。
もちろん、先進安全運転支援システム「Honda SENSING」や、インフォテインメントシステム「Honda CONNECT 3.0」も搭載し、現代の車両としての完成度も万全です。
この豪華な4人乗り仕様の価格は、43万9800元(約924万円)です。
現地のベースモデルのおよそ2倍に達する高価格ですが、直接的な競合とされるレクサス「LM」が約2500万円から3300万円から(日本での価格・消費税込み)という価格帯であることを考えると、このオデッセイは、より現実的な価格でプライバシーと快適性を提供するという、巧みなニッチ市場を切り開いた戦略的なモデルといえるでしょう。
※ ※ ※
現在、この4人乗り仕様のオデッセイが日本で販売される予定はありません。
しかし、その存在はSNSなどを通じて日本のクルマ好きにも知られるようになり、「アルファードは少し派手すぎるけど、これなら欲しい」「内外装の質感が素晴らしい」といった、その落ち着いたデザインと豪華な内装を称賛する声が多く上がっています。
今後、日本市場での注目度がさらに高まれば、この豪華な4人乗り仕様が日本の道を走る日が来る可能性もゼロではないかもしれません。
Writer: 佐藤 亨
自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。



















































