クルマのフェンダー横の「サイドマーカー」なぜ減った? あえて残しているケースも

サイドマーカーを固持する車種も

 安全面において、サイドマーカーやドアミラーウインカーの装着について決まりはあるのでしょうか。

マツダ 新型ロードスターRF(2018)

 ドアミラーや各種ランプを製造する市光工業(神奈川県伊勢原市)によると、サイドマーカーランプとドアミラーウインカーは、いずれも「道路運送車両法の保安基準」で装着が要求されている「側面方向指示器(サイドターンランプ)」であり、どちらか一方が装備されていれば問題ないといいます。

「側面方向指示器として保安基準で規定される光度性能や視認性の要件は、サイドマーカーもドアミラーウインカーも同一であるため、ドアミラーウインカーの普及はデザイン的メリットが大部分かと思われます」(市光工業)

 一方、スポーツカーは、車格が上でありながら、ドアミラーウインカーが設けられない傾向も。マツダ「ロードスター」やスバル「BRZ」、ホンダ「S660」などは、いずれもサイドマーカーを備えています。これについて、現行「ロードスター」のデザイナー兼主査であるマツダの中山雅さんは次のように話します。

「(サイドマーカーは)『ロードスター』伝統の位置というデザイン上の理由もありますが、ランプユニットによってミラー本体が大きく、重くなるのを少しでも避けたいという面があります」(中山さん)

 重量にシビアなスポーツカーにおいては、機構が簡便なサイドマーカーのほうがよいのかもしれません。

【了】

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