ホンダの“超スポーティ”「軽トラ」がスゴイ! レトロデザイン採用&「ターボ+MT」搭載! 超美麗スタイルもイイ「T880」とは
2017年1月11日〜13日開催の東京オートサロンでは、ホンダアクセスの社内プロジェクト「N Lab.」が手掛けた異色の軽トラック「T880」を出展しました。どのような車だったのでしょうか。
働く軽トラがスポーツカーに変身!ホンダ「T880」の挑戦
2017年1月、幕張メッセで開催された東京オートサロン2017。ホンダアクセスのブースに、従来の軽トラックの概念を覆す斬新なデザインの「T880」が展示されていました。
ホンダアクセスの有志社員によって結成されたプロジェクトチームN Lab.が手掛けたこのコンセプトモデルは、「働くクルマはカッコいい」という言葉を体現するかのような、独創的なデザインを取り入れていました。

ベース車両となったのは、ホンダの「アクティトラック」です。外観は、あえて凹凸を抑えたフラットなボディラインを採用。シンプルでありながら、フロントグリルの大胆な開口部や、筋肉質に張り出したフェンダー、さらにはスポーツカーのような中央配置のマフラーなど、軽トラックの常識を覆す要素が随所に散りばめられています。
インテリアもまた、従来の軽トラックとは一線を画す仕上がり。ダッシュボードは一枚板のような造形の中にアナログメーターを配置し、独特の世界観を演出。3本スポークの無骨なハンドルや、マニュアルトランスミッション用の金属製シフトノブが、スポーティな雰囲気を醸し出しています。
シートは内装材とクッションが一体化したような独創的な形状。見た目のインパクトだけでなく、実用性も考慮した設計となっているのが特徴です。
パワートレインには、同じホンダの商用車「バモス」に搭載されていたターボエンジンを採用。これを「ビート」の5速MTと組み合わせることで、軽トラックとは思えない走りの質を実現しました。
T880の真価は、その走行性能にも表れています。2019年の東京オートサロンでは同乗試乗会が実施され、一部メディア向けにはサーキット試乗会も開催。単なるショーカーではなく、実際の走行を想定した開発が行われていたことが分かります。
同じく2017年のオートサロンで公開された「S660 Neo Classic Prototype」が翌年に市販パーツ化されたのに対し、T880は残念ながら市販化には至りませんでした。しかし、軽トラックというカテゴリに新たな可能性を示した革新的なモデルとして、自動車ファンの記憶に深く刻まれています。
近年、商用車の電動化や自動運転化が進む中、T880のような遊び心と実用性を兼ね備えたコンセプトカーの存在は、クルマの持つ魅力を再認識させてくれる貴重な存在と言えるでしょう。次世代の働くクルマがどのように進化するのか、ホンダから登場する新モデルへの期待が膨らみます。
Writer: 青木一真
埼玉県生まれ。宅配ドライバーを経験した後に、車中泊関連の記事執筆を開始。現在はフリーライターとして、車メディアに従事している。自動車は輸入車、スポーツカー、SUV、ミニバン、軽自動車の所有を経験。月間3000kmほどを走行している。

























































































