軽じゃないのに「新車155万円」 ヤリス・フィットよりも安いBセグハッチ「MAZDA2」とは? どんな特徴がある?
日本の道路事情にマッチした軽自動車がありますが、「軽は嫌…」という人も少なくない他、最近では国産コンパクトカーよりも高値の軽自動車も出てきています。そんななかで、マツダ「MAZDA2」はトヨタ「ヤリス」、ホンダ「フィット」よりも安価に設定されていますが、どのような特徴があるのでしょうか。
ヤリスやフィットよりも安いコンパクトカーとは
手が届きやすい価格帯で取り回しやすいクルマはいつの時代も人気があります。
一方で日本にはそれにマッチした軽自動車がありますが、「軽は嫌…」という人も少なくない他、最近では国産コンパクトカーよりも高値の軽自動車も出てきています。
そんななかで、マツダ「MAZDA2」はトヨタ「ヤリス」、ホンダ「フィット」よりも安価に設定されていますが、どのような特徴があるのでしょうか。

コンパクトハッチバックの「MAZDA 2」は、2019年7月の一部改良を機に、「デミオ」から車名を変更しました。
「MAZDA 3」などと同じように、世界で使われている車名に統一されたことになります。
現行型は、2014年9月のデミオ発売まで遡ります。「SKYACTIV技術」や「魂動デザイン」を販売代数の多いコンパクトカーにも反映させ、1.3Lガソリンだけでなく、マツダ自慢の1.5Lディーゼルも設定。ATだけでなくMTも用意していました。
マツダ2になってから最初の大がかりなマイナーチェンジを2023年1月に受け、フロントグリルやバンパーなどのデザインを変更。
「15 BD」と「XD BD」に、ルーフフィルムをメーカーオプション設定しました。
これにより、ボディカラー11色、インパネカラー3色、ルーフカラー3色、ホイールキャップカラー6色を揃えることで、全198通りものカラーコーディネイトを実現。隣のマツダ2とは違う、自分だけの組み合わせを選択できます。
グレード展開も見直されていて、「15 BD」と「XD BD」に加え、スポーティな「15 SPORT(スポルト)」と「XD SPORT+」、質感を高めた「15 Sunlit Citrus(サンリット・シトラス)」に集約。
その後、2023年9月の一部改良でコネクティッドサービスに対応する「マツダコネクト」を採用。
2024年9月にはディーゼル車の販売を終了しています。また2024年11月には、ステアリングヒーター、前席両側のシートヒーターなどを備えた「15 BD i Selection」を追加するとともに、専用メーカーオプションだった「SPORT+パッケージ」を標準化した「15 SPORT+」を設定しています。
デミオから続くマツダ2の美点は、ハンドリングなどの走りの良さ、MTも設定する点などがあります。
先述したように、ディーゼルエンジンは廃止されましたが、確かなロードインフォメーションが得られる操縦安定性の高さは、同社らしい魅力で、取り回しのいい、実用的なコンパクトハッチでも走りも楽しみたい層におすすめです。
静粛性や乗り心地などは、デビューから10年以上が経つ基本設計の古さを感じさせるものの、コネクティビティの対応など使い勝手は着実に進化しています。
また、後席や荷室は、Bセグメントハッチバックの平均的な広さにとどまっています。
大人4人乗車だと後席足元空間はやや狭く感じられるものの、子どもが2人いるファミリー層でも実用になるパッケージングといえます。
現在の価格帯は、「15 C(2WD)」の154万8800円〜「15 SPORT+(4WD)」の250万1400円。
いまや軽スーパーハイトワゴンのターボ車が200万円を超える時代ですから、エントリーグレードの155万円切りは、大きな価格メリットがあるといえます。
同じコンパクトハッチと比べても安さは際立っています。
トヨタ「ヤリス」は165万7700円〜、ホンダ「フィット」は177万6500円〜、スズキ「スイフト」は、172万7000円〜。
Bセグメントのコンパクトカーでは最安のエントリーグレード設定となっています。
なお、フィットは、マツダ2と同じ1.5L直列4気筒ですが、ヤリスは1.0L直列3気筒、スイフトは1.2L直列3気筒エンジンとなっていて、排気量が大きく、1気筒多いマツダ2のお得感もあります。
Writer: 塚田 勝弘
中古車の広告代理店に数ヵ月勤務した後、自動車雑誌2誌の編集者、モノ系雑誌の編集者を経て、新車やカー用品などのフリーライター/フリーエディターに。軽自動車からミニバン、キャンピングカーまで試乗記や使い勝手などを執筆。現在は最終生産期のマツダ・デミオのMTに乗る。

















































