105万円! マツダ斬新「ロードスター“レトロ仕様”」がスゴイ! 丸目ライト&「旧車オマージュ」の“カクカクデザイン”採用! 「ふるさと納税の返礼品」になっていたダックスガーデン「ナイチンゲール」とは?
マツダのオープンスポーツカー「ロードスター」は、1989年の誕生以来「人馬一体」の走りを追求し続けています。そんなロードスターをレトロ仕様にカスタムしたモデルが、東京オートサロン2017で注目を集めていました。一体どのようなクルマなのでしょうか。
旧車デザインには名車のオマージュも
世界最大級のカスタムカーイベントとして世界中から注目を集める「東京オートサロン」。
毎年、多彩な魅力を持つカスタムカーが出展され大きな話題を呼びますが、2017年にはカーショップ「ダックスガーデン」が手掛けた「ナイチンゲール」がコンセプトカー部門で優秀賞を受賞し、大きな注目を浴びました。
一体どのようなクルマなのでしょうか。

ナイチンゲールは、マツダの3代目「ロードスターRHT(NC型)」をベースとしたオープン2シータースポーツカーです。
製作を手掛けたのは茨城県鉾田市に拠点を構えるカーショップ「DUCKS-GARDEN(ダックスガーデン)」。
ナイチンゲールと聞くと看護師の象徴であり医療改革に尽力した英国の偉人を思い浮かべますが、このクルマの名前の由来はオーナーが愛する人気アニメ「機動戦士ガンダム」シリーズに登場するモビルスーツから取られているといいます。
ベースとなったロードスターは、初代モデルが1989年に登場して以来35年以上にわたりシリーズは継続し、現行の4代目ND型(2015年登場)は「人馬一体」の走りを象徴するモデルとして人気を博しています。
これまでの累計販売台数は世界で120万台(2024年12月時点)を超え、マツダを代表するスポーツカーといえる存在です。
ナイチンゲールに採用されたのは2005年に発売された3代目ロードスターのうち、2006年に追加された「パワーリトラクタブルハードトップ(RHT)」仕様。
ボディサイズは全長4050mm×全幅1728mm×全高1245mm、ホイールベース2330mmで、ベース車の寸法(全長3995mm×全幅1720mm×全高1255mm)から大きく変えることなくカスタマイズされています。
東京オートサロン2017ではコンセプトカー部門で優秀賞を獲得し、業界内外から高く評価されました。
丸みを帯びたベース車のデザインに、オリジナルのボディキットを組み合わせることで印象は一変。
旧車を思わせる丸目2灯ヘッドライトやスラントノーズを採用し、クラシックでありながらモダンなスタイルを実現しています。
ダックスガーデンはこのナイチンゲールを開発するにあたり、1968年に登場したマツダの名車「ファミリア ロータリークーペ」をモチーフとし、大人が満足できるカスタムカーを目指したといいます。
そのデザイン思想はボディ造形からも感じ取ることができます。
さらに注目すべきは、このクルマが単なる展示用コンセプトカーではなく、公道走行が可能な点です。
装着されたボディキットはすべて車検に対応できる構造を採用しており、フロントやリアのバンパーはボルトオンで取り付け可能。
フェンダーカバーやトランクスポイラーは3Mパネルボンドで固定する方式となっています。
ただし、一部パーツでは加工が必要となる場合や、リアバンパー交換時にはナンバープレートの再封印や記載寸法の変更申請が求められるなど、いくつか注意点もあります。
パワートレインはロードスターに準じたもので、2リッター直列4気筒DOHC16バルブエンジンを搭載し、最高出力170ps、最大トルク189Nmを発揮します。
ナイチンゲールはコンセプトカーでありながら、ボディキットを実際に販売している点もユニークです。
価格は(消費税込み)104万5000円。過去には茨城県鉾田市のふるさと納税返礼品として登場したこともありましたが、600万円の納税が必要といった価格の高さや制度改正の影響もあり、現在は終了しています。
とはいえ、ボディキット自体は2025年9月時点でも販売されています。
Writer: 紫苑玲
栃木県在住。新車、軽貨物、車の中古買取相場、テック、金相場などのジャンルで記事を執筆するフリーランスライター。ドライブが趣味。SUVとスポーツカーの2台を使い分け中。自宅前が登山道のため、緊張感がある車生活を送っている。


























