ミシュランの最新オールシーズンタイヤは”2本立て”!「クロスクライメート3」「クロスクライメート3スポーツ」を速攻で試乗チェック
”運転がうまくなるオールシーズンタイヤ”と言いたい!正常進化した「クロスクライメート3」の印象とは
まずステアリング軽く手を添えるだけでビシーッと走ってくれる直進安定性の高さ、ロードノイズより風切り音が気になるくらいの静粛性の高さ、そしていなしの効いたダンピングの快適性の高さは、「これはプライマシーいらずかも!?」と勘違いするレベルです。

ハンドリングは、オールシーズンタイヤ特有の曖昧さがなく、むしろシャキッとした印象の強いステア系、切り始めた瞬間からノーズがスッと素直にインを向く回頭性の良さ、そして間髪入れずにリアタイヤに力が伝わる応答の良さなどから、ステアリング舵(だ)角最小限で自然かつ素直に曲がってくれます。要するに「楽によく曲がる」のです。
印象的だったのはパイロンスラロームやレーンチェンジをした時でした。一般的なオールシーズンタイヤは、どうしても「ヨレ」、「ダルさ」、「遅れ」から予測操舵が必要だったり、パイロンをこなすにつれて徐々に挙動が乱れてしまうのでドライバーが調整しながら走らせたりする必要がありますが、CC3は行きたい方向にステアリングを切るだけでOKです。
ウエット+ロングライフ性能をブレーキングテストで確認
絶対的なグリップ力はエナジーセイバー以上プライマシー以下といった印象でそれほど高くはありませんが、「私、運転うまくなった?」と思えるくらいの操作に忠実かつ一体感のあるコーナリングが可能。個人的にはクロスクライメート3は「運転がうまくなるオールシーズンタイヤ」と言ってもいいかな……という印象です。

それでいながら、転がり抵抗はエコタイヤ並みです。走り始めの一転がりで抵抗感なくスッと前に出る「軽さ」を実感。さらにテストコースで100km/hからニュートラルにしてアクセルOFFで惰性で走らせてみると、スーッと転がる感じはオールシーズンタイヤというよりエコタイヤのそれに近い印象でした。
もちろんミシュランが大事にする「ロングライフ性能」はオールシーズンタイヤでも不変です。今回は、新品と残り溝2mmの品をウエットブレーキ(80→0km/h)で比較してみましたが、その差は15%前後。それだけでなくフィーリング(初期制動から安定した減速Gで止まる)もほぼ変わらず、最後まで安心して使えるでしょう。































