三菱の「小さな“ランエボ”クーペ!?」に注目! ハイテク“四輪駆動”×リアミッドシップ! 全長3.5m級の超軽量“4人乗り”スポーツカーコンセプト「i MiEV SPORT」がスゴかった!

2年後には市販化に向けた進化版も披露されていた!?

 インテリアも「i」とは全く異なりました。

 ステアリングホイールのセンター部分にレイアウトした液晶メーターや、ダッシュボードに沿った形状のセンターディスプレイ、インテリア全体に広がる淡いブルーの発光など、未来的かつ実用的なアイディアが取り入れられていました。

スイスで2009年に発表されたi MiEV SPORTの進化版「i MiEV SPORT AIR(アイ ミーブ スポーツエア)」
スイスで2009年に発表されたi MiEV SPORTの進化版「i MiEV SPORT AIR(アイ ミーブ スポーツエア)」

 なお三菱ではその後2009年春に、i MiEV SPORTの進化版「i MiEV SPORT AIR(アイ ミーブ スポーツエア)」を、スイス・ジュネーブ国際自動車ショーに参考出品しています。

 翌年2010年にi MiEVの欧州発売を控え、三菱電動モデルのイメージリーダー的な役割を果たしていました。

 欧州メディアを中心に、市販プロトタイプだと注目を集めたものの、結局市販化されることはありませんでした。

※ ※ ※

 コンセプトカーのi MiEV SPORTは市販化こそされなかったものの、完成度の高いデザインや先進のメカニズムで、コンパクトな4WDスポーツカーの可能性を示した、非常に印象的な一台でした。

 電気自動車への理解が深まった現代であれば、市販化されていた可能性もあったでしょう。登場した時代が早すぎたのかもしれません。

 いまから18年前にこのようなコンセプトカーを提案していた三菱が、ランエボ亡きいまコンパクトな電動4WDスポーツを開発したらどのようなモデルとなるのか、ぜひ見てみたいものです。

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Writer: 吉川 賢一

日産自動車にて11年間、操縦安定性-乗り心地の性能開発を担当。スカイライン等のFR高級車の開発に従事。新型車や新技術の背景にあるストーリーや、作り手視点の面白さを伝えるため執筆中。趣味は10分の1スケールRCカーのレース参戦、クルマ模型収集、サウナなど

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