ホンダの斬新「めちゃ小さいクルマ」がスゴい! 全長2.5mの「超扱いやすいサイズ」で高齢者にも「ちょうどイイ」! 進化版の“JMS2025”登場にも期待大な「CI-MEV」に注目!
クルマが自分で考えて、判断して動く。そんな未来はまだまだ先の話と思ってはいませんか。人工知能と自動運転技術を組み合わせたクルマの開発は、すでに佳境にきています。
これさえあれば未来の移動問題はすべて解決! カギは「CI」!?
クルマは、人間が運転して動くのが当たり前です。
しかし「自動運転技術」の発達とともに、すべてを人間が操作しなくても移動できる世の中が近づいてきました。
そこへ「人工知能(AI)」が加われば、驚きのマリアージュが生まれることも。そんな先進技術でホンダが世界を驚かせます。

ホンダが2023年の「ジャパンモビリティショー(JMS)2023」に出展した「CI-MEV(シーアイ・エムエーブイ)」は、歩行が困難な人や公共交通機関が無い地域での移動を自由にしてくれる、ラストワンマイルで使えるマイクロカーです。
CI-MEVには、ホンダが独自で開発した協調人工知能である「Cooperative Intelligence(CI:コーペラティブ・インテリジェンス)」と、自動運転技術が組み合わせられ、誰でも手軽に自由に移動できるようつくられた2人乗りの4輪電動モビリティの実証車です。
このクルマは、長距離歩行が困難な人や公共交通機関が乏しい地域に住む人々に移動の自由を与えることで、生活圏の拡大を目標にしています。
現在の日本で大きな問題となっている高齢化社会。特に都市部ではなく地方の農村部においては、まだまだ軽自動車などを自分で運転しなければ移動ができない高齢者が数多くいます。
人口も減少傾向にあり、鉄道や路線バスなどの公共交通機関の廃止も相次ぐなか、将来的には「移動したくてもできない」という人が各地で非常に多くなることも予想されているのです。
こうした問題を解決するカギとなるのが、ホンダ独自のAIである協調人工知能(CI)を活用した「CIマイクロモビリティ」という技術です。
これは、ドライバーの意図や周囲の交通状況を理解し、自ら判断する先進的なAI技術で、地図に頼らずに道路環境を把握し、他の交通との協調や交渉を行いながら、安全に自在な移動が可能となります。
さらにCI-MEVは、単純な自動運転やAIの活用ではなく、まだまだ自分で運転したいというニーズにも応えていくものです。
CI-MEVには運転用のハンドルもペダルも付いていて、自動運転モードも運転支援モードも用意されています。
こうした点は、自動運転「だけ」のEVとの大きな違いであり、日本人のニーズに合わせた最善の移動手段ともいえるでしょう。
ボディサイズは全長約2500mm×全幅約1300mmのミニカー区分に該当するクルマで、実際に公道を走る際には軽自動車ナンバーが付けられます。
パワートレインには、超小型モビリティの認定制度が上限に定める最高出力8kW以下のモーターを想定し、バッテリーはホンダ独自の交換式バッテリーである「Honda Mobile Power Pack e:」を搭載。
これにより充電待ちの手間が省かれ、移動中にバッテリー交換を行うことでスムーズな長距離移動を実現するのです。
マイクロモビリティの様々な可能性が詰まったCI-MEVは、未来の移動の在り方に様々な影響を与えていくでしょう。
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現在のところ、CI-MEVの市販化には至っていませんが、従来のマイクロモビリティの概念を大きく変え、クルマの保有や利用のありかたを変える存在になるかもしれません。
2025年秋開催のJMS2025でも、ホンダはCI-MEVの進化系となるマイクロモビリティを出展することが期待されます。
AIと自動運転技術が組み合わされた、ホンダ独自のマイクロモビリティの進化に、今後も要注目です。
Writer: 赤羽馬
金融業・自動車ディーラー営業マンを経て、ライターとして独立。幼少期からの自動車カタログ収集癖あり。エンドユーザーに役立つ話や経済・金融とクルマに関する情報を発信中。

















































