中央道の「“破滅渋滞”スポット」解消に一歩前進! ほぼ毎日混んでいる「小仏トンネル」に「新トンネル」開通へ! 「巨大橋脚」がほぼ完成! 工事はどこまで進んだのか
中央道の東京都と神奈川県の県境に位置する「小仏トンネル」は渋滞スポットとして広く知られています。この渋滞を解消すべく、新トンネルの工事が行われています。現在どこまで進んでいるのでしょうか。
新トンネル建設で車線数増!
中央道の中でも、特に渋滞が頻発する区間として知られるのが、神奈川県と東京都の境界に位置する「小仏トンネル」周辺です。
このエリアでは、慢性的な交通混雑を解消するため、大規模な拡幅工事が進められており、新たなトンネルの建設も含まれています。
では、この対策によって何がどう変わるのでしょうか。また、工事の進捗状況はどの段階にあるのでしょうか。

小仏トンネルは、相模湖東ICから八王子JCTの間に位置しています。特に上り方面(東京方面)で渋滞が発生しやすく、土休日や連休にもなると数十キロ、通過に2時間以上かかる大渋滞が発生することもあります。
その原因は地形的な要因にあります。
峠の登り坂にあたるこの区間では、クルマの速度が自然と低下し、車間が近くなってブレーキを踏むクルマが連発。徐々に交通の流れが悪くなり、スムーズに進まなくなります。
さらに、トンネル直前で3車線から2車線へと減少する構造が、交通のボトルネックとなっており、渋滞を一層悪化させています。
現在進行中のプロジェクトでは、小仏トンネルに並行して新しいトンネルを建設し、上り線の車線数を増やすことが主な目的です。
山側にもう1本「新小仏トンネル」を建設しており、上り線は同トンネル経由の1車線分を別ルートとして設けることで、2車線からいわば「2+1車線」で3車線となる見込みです。
加えて、新設トンネルの前後では高架橋の新設や拡幅も同時に行われており、全体で約5kmにわたる区間が3車線化される予定です。これにより、交通容量の向上が期待され、混雑の大きな要因だった「車線減少」問題の解消が見込まれています。
2025年7月現在、工事の進捗はどうなっているのでしょうか。工事を担当するNEXCO中日本 八王子工事事務所は、工事の経過をSNSで随時公表しています。
6月20日の投稿では、小仏トンネル東坑口を抜けた先の上長房橋(上り線)で、中央分離帯側(下り線との間)を拡幅中と発表。
元の橋脚の右側に新たな橋脚が見えるようになっています。
6月25日の投稿では、山梨方面から小仏トンネルに向かう手前に建設中の新底沢大橋(仮称)において、3本の橋脚(柱)ができたと発表。
この橋は上り線の北側に新たに建設する橋で、現在の本線から分岐した後、新小仏トンネルに通じます。一番高い橋脚で地上から約50mの高さがあり、橋脚の内側は空洞になっている、とのことです。
6月30日の投稿では、山梨方面に向かって相模湖東ICの先に位置する相模湖高架橋(下り線)を拡幅するために橋脚を拡げる工事を行っていると発表。
現場は、JR中央本線と近接しているので、慎重に工事を行っている、とのことです。
また、長さ2300mとなる新小仏トンネルの建設は2020年から始まっていますが、今年の4月末時点で1700mまで掘削を完了しているといいます。
※ ※ ※
一連の工事が完了すれば、小仏トンネル周辺の渋滞頻度は大幅に減少することが期待されます。
長年にわたり利用者の悩みの種だったこの区間が、より快適でスムーズな通行環境へと生まれ変わる日は、そう遠くないかもしれません。
開通の時期は明示されていないものの、新小仏トンネル工事については2026年6月までの予定となっています。
Writer: くるまのニュース編集部
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