日産のフランス法人は2025年7月10日、フル電動の新型コンパクトモデル「マイクラ」を現地で注文受付を開始したと発表しました。

　マイクラは、かつて日本で「マーチ」の名で親しまれたハッチバック型のコンパクトモデルです。1982年に初代が発売されました。

　日本では2022年に4代目をもって販売終了となりましたが、グローバルでは5代目から独自の進化を遂げて継続販売されており、累計600万台以上のロングセラーモデルです。

　今回発表された新型マイクラは6代目にあたり、Bセグメントの電気自動車（EV）として刷新されました。

　ボディサイズは全長3974mm×全幅1830mm×全高1499mm、ホイールベース2541mm。街中での取り回しやすさと広々とした室内空間を両立するパッケージです。

　エクステリアは、SUV的な要素を取り入れつつも、洗練されたシンプルなデザインを追求。18インチホイールを標準装備するなどクラスを超えた存在感を放ち、街中でもひときわ映えるスタイルに仕上げています。

　また歴代マーチらしい意匠や丸形のヘッドライトを採用するなど、マーチの系譜を感じるデザインも取り入れています。

　インテリアもシンプルながら48色の間接照明などによって多彩なカスタマイズが可能。メーターディスプレイとセンターディスプレイはともに10.1インチサイズ。Googleサービスを採用の「ニッサン コネクト」を通じてコネクティッド機能を充実させています。

　パワーユニットは2種類を設定します。最大出力90kW・最大トルク225Nｍのモーターには40kWhのバッテリーを、最大出力110kW・最大トルク245Nｍのモーターには52kWhのバッテリーを組み合わせています。

　航続距離（WLTP）は前者が319km、後者が419kmとなります。100kWの急速充電に対応します。

　ボディカラーはロイヤルブルーをはじめ全6色。装備の違いによるグレードは「ENGAGE」「ADVANCE」「EVOLVE」の3種類。価格は2万8000ユーロ（約480万円）から。フランスでの受注を皮切りに、欧州各国へと展開を広げていく計画です。納車は2025年10月からになる見通しです。