新「“FR”スポーツカー」初公開! 全長4.5mの“メーカー最小ボディ”で「680馬力」! 馬力アップ&専用の「豪華装備」もカッコイイ! アストンマーティン「ヴァンテージ S」英国に登場!
アストンマーティンは2025年7月9日に「ヴァンテージ S」を発表し、後日「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2025」で実車を初公開しました。通常の「ヴァンテージ」からどのような点で進化を遂げているのでしょうか。
高性能モデル「S」発表!
2025年7月9日、アストンマーティンは高性能スポーツカー「ヴァンテージ S」を発表し、翌10日から13日までイギリスで開催された「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2025」にて初公開しました。

「ヴァンテージ」は、1950年に初めて採用された名称で、標準モデルより高性能なモデルを示す称号として、75年にわたりアストンマーティンのラインナップで重要な役割を果たしてきました。
現行モデルは4代目で、2024年のマイナーチェンジでは最高出力が約30%、最大トルクが約15%向上し、クラス最高のパフォーマンスを実現しています。
今回発表されたヴァンテージ Sは、この現行ヴァンテージをベースにしたハイパフォーマンスモデルで、現行モデルにおいて「DBX S」につづく2番目の“S”モデルとなります。
ボディサイズは全長4495mm×全幅1980mm×全高1275mm、ホイールベース2705mmで、標準モデルと同等、現行ラインナップで最もコンパクトな設計です。
特徴的なのは、グロスブラックまたはカーボンファイバー製のボンネットブレードで、個性を強調しつつ熱排出を最適化します。
足元には21インチの5スポーク鍛造ホイールが標準で、オプションでYスポークホイールも選べます。
リアのデッキリッドスポイラーは最高速時のダウンフォースを44kg増加させ、優れた安定性とコーナリング性能を提供します。
内装はアルカンターラとレザーを組み合わせ、“S”の刺繍入りカーボンスポーツシートや10.25インチのタッチスクリーン、物理スイッチを備えたセンターコンソールを標準装備。
オプションパッケージでは、ドライブモード選択用の金属製ダイヤルのカラー(シルバーまたはレッド)が選べ、シートベルトやステッチにも反映されます。
「Inspire Sport」インテリアでは、セミアニリンレザーやアルカンターラの選択が可能です。スマートフォン連携や無線アップデートにも対応し、快適性を高めています。
パワートレインは4リッターV8ツインターボエンジンと8速ZFオートマチックトランスミッションを搭載し、後輪駆動(FR)を採用。
最高出力680PS、最大トルク800Nmで、標準モデル(665PS、800Nm)から性能が向上しました。
ローンチ・コントロールの最適化により、0-60mph(約96km/h)加速は3.3秒(0.1秒向上)を達成。
スロットルペダルの改良やドライブバイワイヤの専用チューニングにより、ドライビングの一体感を強化しています。
サスペンションや制御ソフトウェアも改良され、ビルシュタインDTXアダプティブダンパーのチューニングでフロントのレスポンスを強化しつつ、低速時の乗り心地を改善。
トランスミッションマウントの剛性低下やリアサブフレームの直接取り付けにより、車両の動きを路面に調和させ、ステアリングの接続性を向上。
キャンバーやトーの微調整で、横荷重下でのグリップを強化し、スリリングかつ安定したコーナリング性能を実現しました。
なお、ヴァンテージ Sはクーペとロードスターの受注を開始しており、納車は2025年第4四半期から予定されています。
Writer: 山城颯太
理系国立大学を卒業後、自動車メディアを中心にフリーランスのライターとして活動中。TOEIC 925点。クルマから電車、飛行機まで乗り物大好き。主に新型車のグレードに焦点を当てたモデル紹介、海外車の執筆などを担当。































