トヨタの「ネコバス!?」 ふかふかシートで思わずテンションMAX!? 愛知ジブリパークで乗れる「APMネコバス」とは
「愛・地球博記念公園(モリコロパーク)」内にあるジブリパークでは、映画「となりのトトロ」に登場するネコバスが園内を走り回っています。細部にまでこだわった驚きの仕掛けがたくさんあるネコバス。スタジオジブリの世界観をそのままに、トヨタのモノづくりの技術が融合した新しいモビリティを紹介します。
めちゃ可愛い! 1度は乗りたい! メイちゃん気分が味わえる!?
ジブリパークのある愛・地球博記念公園で、映画「となりのトトロ」に登場するネコバスが園内を走り回っています。
映画では、フカフカの毛皮で覆われた座席に主人公のサツキとメイが乗って、夜空を駆け抜ける姿が印象的でした。
そんな疑似体験が出来る「APMネコバス」とはどのようなモビリティなのでしょうか。

愛知県長久手市にある「愛・地球博記念公園(モリコロパーク)」。
ここは2005年に開催された日本国際博覧会長久手会場の跡地に開設された公園です。
その愛・地球博記念公園には、2022年11月にオープンしたスタジオジブリ作品をモチーフにした施設「ジブリパーク」があります。
公園内にはジブリにちなんだエリアとして「青春の丘」「ジブリの大倉庫」「もののけの里」、「魔女の谷」、「どんどこ森」が存在。
なかでも愛・地球博記念公園内を走行して「もののけの里」と「どんどこ森」とのエリア間を走るのが「APMネコバス」です。
この「APMネコバス」(以下ネコバス)とはトヨタが東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会向けに開発した開発した短距離・低速型モビリティ「APM(Accessible People Mover)」をベースにしています。
そしてスタジオジブリ宮崎吾朗監督監修のもと、スタジオジブリの映画作品『となりのトトロ』に登場するキャラクター「ネコバス」をイメージして製作された車両です。
ネコバスは全長約3.9m、全幅約1.6m、全高約2mのボディに3列シートを備え、6人が乗車可能です。最高速度は時速19kmとなっています。
見た目は茶色のトラ柄の身体を持つ超大型のネコで、ボンネットバスのような姿をしています。
映画では背中に居住空間となる空洞があり、毛皮で覆われた座席に主人公のサツキとメイが乗って、夜空を駆け抜ける姿が印象的でした。
このAPMネコバスは単なる外装の模倣ではなく、細部にまでこだわって作られています。
毛皮風のモフモフシートや、ルーフ先端に装着されるネズミ型のマーカーランプ風加飾、しっぽ、肉球なども装備。フロントウインドウ上部には行き先を示す方向幕も搭載され、映画のようにジブリパークの「ク」の字が反転し1文字間違えているというディティールまで再現されています。

このデザインを担当はトヨタのビジョンデザイン部や宮崎吾朗監督が話し合って決めたといいます。
特に注目すべきは、ネコバスの目のデザイン。「化け猫らしい目」の造形にこだわったようです。
さらに、暗闇で光る猫の目の特徴も忠実に再現するため、色や形状違いの目を何種類もつくり、屋内や自然光の下、さらに暗闇のなかで発光試験を繰り返したといいます。
また車内は、映画でサツキとメイが大はしゃぎしたモフモフシートも忠実に再現。
実用面を考慮して、シートカバーは取り外して洗濯できるよう設計されているのも嬉しいポイントです。
座ると本当にふかふかで、まるで映画のあのシーンに入り込んだような気分を味わえます。
さらに見上げると天井にも”モフモフ”が施されており、子どもの視線からの見え方も考慮されています。
実際に乗っていたお母さんからは「ネコバスに乗れて嬉しい」という声や、子供からは「ふかふかしてて気持ちいい」という声が効かれました。
またAPMネコバスはデザイン性だけでなく、機能面でも配慮されています。
シニアや身体の不自由な人、妊娠中や乳幼児を連れている人などが利用しやすいよう、わずか10秒ほどでスロープを設置できるなど、ユニバーサルデザインの考え方が随所に取り入れられています。
さらに、ユニバーサルデザインに基づいた黄色のポールにはレザーのカバーが巻かれており、「手で持ったときに冷たくないように」との配慮がなされています。
また雨の日に使用するレインカーテンにも特別な仕掛けがあり、そこにはトトロの姿が描かれているようです。
※ ※ ※
愛・地球博記念公園はとても広いため、巡るだけでも一苦労。園内には各スポットを巡る無料の周遊バスも走っています。
一方のAPMネコバスは、片道大人1000円、子ども(4歳から小学生)500円。
それでもジブリの世界と現実世界をつなぐ夢のネコバスに乗りたいという人は少なくありませんでした。
子どもから大人まで「となりのトトロ」のファンなら一度は乗ってみたいと思わずにはいられない魅力的なモビリティです。
Writer: くるまのニュース編集部
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