マツダ「CX-5」コスパ最高&パワフルユニット搭載で“一番売れてるモデル”に君臨! 9年ぶりの「新型モデル」ディーゼル廃止でハイブリッド車に!? 「人気SUV」どう進化する?
「新型モデル」はディーゼル廃止でハイブリッド車に!?
このようにCX-5は車内の広いミドルサイズSUVで、優れた動力性能と低燃費を両立させた2.2リッターディーゼルを搭載しながら、価格はコンパクトSUVのディーゼルやハイブリッドと同程度です。
またCX-5では、ディーゼルの価格を2リッターガソリンエンジンと比べて31万9000円の上乗せに抑えたことも魅力でしょう。
以上のようにCX-5は、ボディサイズ、デザイン、居住性、積載性、動力性能、燃費、価格まで、複数の要素がバランス良く高めて人気車になりました。

ちなみにCX-5は、2012年に発売された先代型も人気車でした。2013年には1か月平均で3210台を登録しています。先代型が堅調に売られ、現行型への乗り替え需要が増えたことも人気の理由です。
CX-5が設計の古くなった今でもマツダの最多販売車種になる背景には、一般的には大量に売られるコンパクトカーのマツダ2が伸び悩んでいる事情もあります。
マツダ2は車内の広さを重視する実用的な売れ筋コンパクトカーではなく、しかも今では発売から10年以上を経過しています。販売が低調なのも当然でしょう。
販売店ではマツダ2について以下のようにコメントしています。
「マツダ2は上質で運転の楽しいコンパクトカーです。クルマ好きのお客様が多く、価格が大幅に異なるBMWミニと比較して選ばれることもあります。
そのためにマツダ2を乗り継ぐお客様もおられますが、今ではさすがに古くなりました。昨年(2024年)にディーゼルの生産が終わったことも残念で、売れ行きを下げています」
CX-5がマツダ2よりも多く売られる下克上が成立したのは、CX-5が優れているだけでなく、マツダ2の設計が古くなったり、「CX-30」などが相対的に割高に感じられることもあるでしょう。
このようにCX-5の人気を探っていくと、マツダの解決すべき課題も浮き彫りにされます。
そして、2026年に国内で発売される新型CX-5は、発売当初は2.5リッター直列4気筒マイルドハイブリッドを搭載します。
2027年頃には、新開発エンジンのスカイアクティブZを使ったストロングハイブリッドも加えますが、ディーゼルは搭載されないようです。
今後のマツダのディーゼル車は、「CX-60」と「CX-80」の3.3リッター直列6気筒に集約されるからです。
従ってCX-5のディーゼル車が欲しいなら、現行CX-5のXDブラックセレクションなどを購入しておく方法もあるでしょう。
販売店では「現行CX-5であれば、値引きや下取り車の査定額を増やす商談も可能です。ただし2025年の末になると、ディーゼルを含めて、選べるグレードが減る可能性があります。商談は早めに開始した方が良いでしょう」と述べています。
Writer: 渡辺陽一郎
1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を得意とする。





































































