スバルが「“新”高性能セダン」発売へ! 史上最高額の「870万円仕様」は“申し込み殺到”状態に! 「スバリスト」も注目の特別コンプリートモデル「S210」どんなクルマ?
スバル史上最高額の「S210」 申し込みは殺到状態に
エクステリアも見ていきましょう。STI製エアロパーツで武装されたことで、より好戦的なルックスになりました。
特徴的な樹脂フェンダーモールは、タイヤのワイド化に合わせてサイズを拡大したSTIスポーツサイドガーニッシュに変更されています。そのため、全幅もベース車より20mmワイドになりました。
そして、WRX S4の定番アイテムとなっているSTIフロントアンダースポイラーとリアディフューザーに加え、トランクリッドにはレーシーな「スワンネックデザイン」となるドライカーボン製リアスポイラーが奢られています。

インテリアでの最大のポイントは、レーシーな雰囲気を高めつつ、ホールド性が強化されるSTIとRECAROによるフロントバケットシートが印象的。こちらもドライカーボン製なので、軽量化にも一役買っています。
もちろん、スバル自慢の先進機能では、「STIスポーツR EX」グレード同様に最新の「アイサイトX」が標準装備されているため、ロングドライブも快適に楽しむことができます。
このように各部に専用開発パーツをふんだんに盛り込んだS210の価格ですが、スバル及びSTIの公式サイトでも非公開となっています。
そこで関東近郊のスバル販売店に取材したところ、車両本体価格は税込み870万円とのこと。
つまりベースグレード STIスポーツR EX(503万円)と比較すると約370万円高にもなり、総額だと950万円前後にも及びます。
これほど高価なスバル市販車は史上初となります。
より深堀してみると、都心のA店は抽選申し込みが約80件あり、埼玉県内のB店では20件弱とのこと。
全国での申込件数は4200件を超えているそうですから、当選倍率は8倍以上ということになるようです。
ただスバルファンの中には、見積もりの時点で購入を断念する人も多いそうです。
その代わりに、これまでのスバル顧客とは異なる人たちからのアプローチも見受けられるとしています。
Sシリーズ初のオートマ化は、結果としてはポジティブに受け止められたといえます。
ライバルとなる国内外の高性能スポーツ車たちが、ATが常識となった今では、当然の結果といえそうです。
Writer: 大音安弘(自動車ライター)
1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者へ。その後、フリーランスになり、現在は自動車雑誌やウェブを中心に活動中。主な活動媒体に『ナビカーズ』『オートカーデジタル』『オープナーズ』『日経トレンディネット』など。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。