635馬力! 最強“大型SUV”「ディフェンダーOCTA」を試す! 2.5tボディなのに「軽量スポーツカー」のように振り回せる!? ブランド最高峰「ハイパフォーマンスモデル」の実力は【試乗記】
英国ランドローバーが販売している本格四輪駆動車「ディフェンダー」。その最高峰モデルである「ディフェンダー オクタ」を若手ジャーナリストの西川昇吾氏が試乗しました。
ラリー出場を見据えた「最強モデル」を試す!
ランドローバーの本格四輪駆動車「ディフェンダー」のラインアップに「オクタ」という特別なモデルが設定されています。このモデルを一言で言い表せば、「オンロードもオフロードも最強なモデル」です。
その最強ぶりを実際に体感できる機会を得ることが出来ました。ダートロードも含めたコースで体感したその高い性能をレポートします。

なぜ、本格派のディフェンダーにオクタという最強モデルが追加されたのか。その理由は複数ありますが、最大の理由といえるのが世界一過酷なレースともいわれる「ダカールラリー」への参戦です。
ディフェンダーブランドは、2026年シーズンからワークス体制でダカールラリーへ参戦するのですが、そこに投入されるのがこのオクタなのです。
ダカールラリーと聞くと、大幅な改造が施されたラリーカーをイメージするかもしれませんが、ディフェンダーが参戦するのは市販車ベースの「ストックカー」カテゴリ。つまり、投入される市販車そのものの性能が問われます。
そんなクラスで勝つために用意されたモデルがオクタなのです。
いわゆる「ホモロゲーションモデル(注:競技への出場に必要な販売台数条件を達成するための特別モデル)」的な役割を持ちます。
もちろん、ディフェンダーブランドの強化を狙いたい側面もあるでしょう。しかし、それを実現するには、単純に高価で高性能なモデルを追加するだけでは意味がありません。
ダカールラリーで勝利する、それがブランド力の強化となる。そのためのオクタなのです。
オクタは「弾丸のようにオフロードを駆け抜ける。」このイメージを持って開発されました。
これまでディフェンダーのような本格クロスカントリーモデルは「オフロード性能が高い」と表現されても、それは悪路を「確実に走破」できるものでした。
もちろん、それもそれで素晴らしい性能なのですが、「悪路を速く」というアピールがあったモデルは初めてかもしれません。
このコンセプトを実現するために、全方位で手が加えられました。
エンジンは635PSを発生する4.4リッターのV型8気筒ツインターボを搭載し、マイルドハイブリッドとの組み合わせで0-100km/h加速はわずか4.0秒を実現。
ボディサイズは全長4940mm×全幅2065mm×全高2000mm。標準モデルよりも70mm(日本仕様)ワイドになっています。そして車高は28mm高められており、ディフェンダー史上最高の渡河性能である1mの渡河水深を実現しています。
弾丸のように…を意識した開発陣が重視したのは、どんな状況でも可能な限り車体の姿勢をフラットに保つことでした。
そこで採用されたのは油圧式の6Dダイナミックサスペンションです。
ピッチとロールを制御するこのサスペンションは、標準のエアサスと組み合わせ、優れた乗り心地と高い走行性能の両立を実現するそうです。
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