トヨタの「斬新“タマゴ型”ミニバン」がスゴかった! 近未来フォルムに画期的シート搭載! 次期「エスティマ」と期待された「ファインコンフォートライド」とは!
トヨタは「東京モーターショー2017」に「ファインコンフォートライド」というミニバンのコンセプトカーを出展しました。「次期エスティマ」と期待されたモデルですが、どのような特徴があるのでしょうか。
ダイヤモンド型キャビン搭載の独特なフォルムが話題に!
トヨタが2017年に発表したコンセプトカーに「Fine-Comfort Ride(ファインコンフォートライド)」というFCV(燃料電池自動車)がありました。
「プレミアムサルーンの新しいかたち」として提案されましたが、エクステリア・インテリアの両面で非常に個性的だったことで話題となったモデルです。
どのような特徴があるのでしょうか。

ファインコンフォートライドは、2017年に開催された「第45回東京モーターショー」に出展されたコンセプトカー。当時は「エスティマの次期モデルでは?」とも評されました。
エスティマは、1990年に登場したラージサイズのミニバンで、初代モデルはエンジンを横に75度に寝かせたミッドシップのアンダーフロアレイアウトにより、フラットなフロアを実現するという、前代未聞の独創的なパッケージングを採用しました。
また、ボディの角を丸くした近未来的かつユニークな“タマゴ型”のフォルムを実現しており、「天才タマゴ」というキャッチコピーとともに人気モデルとなっています。
そして、エスティマのようなタマゴ型のミニバンコンセプトとして披露されたのがファインコンフォートライドです。
ボディサイズは全長4830mm×全幅1950mm×全高1650mmで、「水素と再生可能エネルギーの活用が進んだ低炭素社会におけるモビリティ」をコンセプトとし、FCVならではの自由度の高いレイアウトを生かした個性的なエクステリアを実現しています。
ファインコンフォートライドの駆動は各タイヤに設置されたインホイールモーターで行うためエンジンルームが不要。タイヤの設置場所を前後に広くすることが可能となりました。
実際、ホイールベースは3450mmと非常に長く、その分キャビンを広くすることに成功しました。
また、リアタイヤ部分は、フェンダーが外側に伸びているような独特なフォルムを採用。さらにボディ下部をカバーが覆うなど、コンセプトカーらしいユニークなデザインですが、これらも走行性能を高めたり、遮音性を高めたりといったことにつながっています。
ほかにも、車両前方から中央にかけて上下左右に広がる「ダイヤモンド型キャビン」を採用し、空力性能を高めているのも特徴でした。
インテリアは「Wearing Comforts(快適な空間に包まれる)」がテーマとなっており、クルマに移動以外の価値をもたらす工夫が施されています。
例えば、ダイヤモンド型キャビンにより、空力だけでなく広い居住空間を生み出すことにも貢献しています。特に2列目シート部は、ダイヤモンドの「左右に広がっている部分」のため、非常に広く、快適な空間となりました。
また、床から浮いているようなデザインのシートは自由な姿勢に調整可能。さらにユーザーをサポートするエージェント機能やタッチディスプレーも設置するなど、まさに「未来のクルマ」でした。
ちなみに、水素フル充填時の航続距離は約1000km(JC08モード)。3分程度の水素充填でも十分な走行距離が得られることも特徴です。
ファインコンフォートライドですが、果たして市場デビューすることはあるのでしょうか。今後の展開に期待したいところです。
Writer: 大西トタン@dcp
(株)デジタル・コンテンツ・パブリッシング所属の編集者・ライター。幼少期に父親と一緒に灯油でエンジンのプラグを磨いたのをきっかけに車好きになる。学生時代はレーサーを目指しカートに挑むも挫折。現在は磨いた腕と知識を武器に自動車関係の記事をメインに執筆。趣味は週末に愛車フリードでのグルメ自販機巡り。







































