レクサス新型「ES」世界初公開! 最速で「徹底解説!」 開発キーマン2人に直撃! デザイン・パワトレ、そして走り… 次世代セダンの開発秘話とは

新型ESは、HEVとBEVの2本立て、具体的な進化は? 豊田会長もお墨付き!?

―― パワートレインはBEVとHEVの二本立て。この辺りはマルチパスウェイの考えに則ったモノだと理解していますが、今までと違う部分はありますか?

 千足:BEVとHEVのラインアップと言う意味ではUXもそうですが、新型ESはBEVファーストで開発を行なっていることですね。

 トップモデルとなるES500eは前後2モーターのAWD(DIRECT4)で、システム出力は342.6ps。0-100km/h加速は5.9秒とスポーツセダン並みのポテンシャルです。

―― HEVは2Lが中国専用と聞きましたが、2.5LはES300h(システム出力:201.2ps)とES350h(システム出力247.4ps)と2タイプあるのはなぜですか?

 千足:ハード自体は変わらないのですが、排ガス対応の差ですね。ちなみにES300hはユーロ7対応になっています。

―― フットワークに関してはどうでしょう?

 千足:形式上はGA-Kですが、電動化を見据えて大きく手を入れました。

 正直に言ってしまうとほぼ新設計です(笑)。

 サスペンションはフロント:ストラット、リアはES初となるマルチリンクを採用しています。

―― 直近のレクサスは素性を鍛えることに一生懸命ですが、当然新型ESも?

 千足:レクサスはモデル横断で「味磨き」に取り組んでいますが、このモデルはそこで得た知見の中で、フロント前端/フロア/リア後端の剛性にこだわった構造を採用しました。

―― 走りのポテンシャルは相当高そうな感じがしますが、走りの方向性は? 

 千足:それは「エレガント」ですね。運動性能の限界値は常に高める。

 それがレクサスのどのクルマも同じですが、新型ESは性能の限界を全て使い切るのではなく、「ゆとり」と「余裕」に使おうと考えました。

 もちろん社内では「もっとスポーティでもいいのでは?」と言う意見もありましたが、そこはブラさないように徹底しました。

 また、BEVとHEVではパワートレインやバッテリーを含めて様々な諸元が異なりますが、どのモデルに乗っても同じ走り味/乗り味になるようにセットアップをしています。

マスタードライバー(豊田章男氏)も評価!? 日本でのデビューが待ち遠しい(撮影:山本シンヤ/上海モーターショー2025)
マスタードライバー(豊田章男氏)も評価!? 日本でのデビューが待ち遠しい(撮影:山本シンヤ/上海モーターショー2025)

―― マスタードライバー(豊田章男氏)もその辺りはチェックされていますよね?

 千足:ダートではなく舗装路でしたが、「電動車だけどちゃんとレクサスになっている」、「他の電動車とは“格”が違う」と評価いただき、我々の狙い、目指した方向が間違っていなかった事を確信しました。

―― 新型ESは日本にも導入される予定ですが、日本のユーザーの中にも「SUVは飽きたけど、いいセダンがない」と思っている人はいると思います。そんな人に一言。

 千足:SUVに移られてしまったユーザーにも「やっぱりセダンっていいよね」と思っていただけるクルマに仕上がったと自負しておりますので、是非ともご期待ください。

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Writer: 山本シンヤ

自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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