高速代安くなって「サイコー」! 恩恵大きい「ETC2.0」なぜ普及しない? 「普通のETC」より“メリット大”! でも広まるのは「数年先」か
お得な「ETC2.0」の普及が進まない理由とは
そんな魅力いっぱいのETC2.0ですが、なぜか普及があまり進んでいません。
従来のETCの普及率は、2024年6月時点で95.0%。ほとんどの車両に車載器が導入されているといってもいいでしょう。
一方ETC2.0はというと34.4%に留まり、3割ほどしか利用されていません。
![圏央道など一部の高速道路ではETC2.0のみの料金割引サービスがおこなわれています[画像はイメージです]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2026/04/20250422_ETC20_Traffic_Highway_pixta_42448176_M.jpg?v=1745297242)
しかし車種別の内訳を見ると、軽自動車は8.9%、普通車は29.5%ですが、中型車になると55.5%と5割を超え、大型車では85.0%にも上ります。
大型車への普及が比較的進んでいるのは、物流業者など事業用車両向けのサービスがあるからでしょう。
ETC車載器には一般用と業務支援用があり、業務支援用は出発地から目的地までの走行履歴が蓄積され、企業の運行管理に役立てることができるのです。
また、ETCコーポレートカードの割引率も10%高くなったり、通行許可を簡素化する制度「特車ゴールド」で簡単に通行許可が取れたりするなど、大きなメリットがあります。
こうしたサービスは一般のドライバーには関係ありませんが、それがなくても多くの魅力があるのは確かです。
にもかかわらず普及が進まない理由として、まず、導入コストの高さが挙げられます。
ETC2.0の車載器は約1万5000円~3万円と従来のものより高額なうえ、取り付けとセットアップの費用が合計1万円前後かかります。
さらに画像情報などを利用するには対応するカーナビも必要なほか、そもそも対象区間を利用しない人にとっては割引サービスの価値が感じられないのも仕方ありません。
運転支援情報も、スマートフォンが普及した今では同様のサービスを利用できるため、わざわざ高い費用をかけてETC2.0にバージョンアップしようとはなかなか思わないかもしれません。
とはいえETC2.0の機能は今も進化し続けています。
スマートフォンとの連携やAIを活用した音声認識など、技術はめざましく発展。今後は自動運転への対応も期待されています。
こうした進化に加え、2030年までにETCのセキュリティ規格が変更され、旧規格の車載器が使用できなくなる可能性もあるため、その後はETC2.0の普及が進むと予想されています。
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なかなか普及が進んでいないETC2.0ですが、機能もサービスも充実していることは確かです。
費用対効果を考えると二の足を踏んでしまうかも知れませんが、より便利で、そして何より「安全」なドライブのためにも、ETC2.0へのバージョンアップを考えてみてはいかがでしょうか。
Writer: type-e
初心者向けお役立ち情報からマニアックな車種解説まで、幅広いクルマコンテンツを制作するコンテンツメーカー。芸能人・有名人のカーライフもウォッチ。





















