オジサンも歓喜! 懐かしの「ブルートレイン」が帰ってきた!? 理想の「“撮り鉄”エクスプレス」ルノー「アルカナ」で「昭和なローカル線」を巡ってみた

「国鉄色」の再現性にオドロイタ!

 さてさて、ここで改めて大井川鐵道が発表した、「鉄道ファンが沸いた」というビッグニュースをおさらいしておきましょう。

新金谷駅に入線してきた、E34を先頭にした急行列車。国鉄直流電機のカラーリングに「富士」のヘッドマークがよく似合います[Photo:遠藤イヅル]

 大井川鐵道といえば、SL(蒸気機関車)が牽引する列車を日常的・定期的に運転することで知られています。

 しかも運転開始は1976年(昭和51年)。当時の国鉄からSL牽引の定期旅客列車が全廃されたのが1975年ですので、その先見性には目を見張ります。

 しかし国鉄から大井川鐵道に譲渡されたSLは小型機のため(かつSLに無理をさせないため)、客車の編成が長くなる際は、後部に補助機関車(補機)を連結して運転されます。

 大井川鐵道では、同鉄道生え抜き(新車製造時から大井川鐡道に所属)という1949年製の「E10形」電気機関車がそれを担っていましたが、2017年からは関東の大手私鉄、西武鉄道から「E31形」電気機関車を3両譲り受け、こちらも補機運用に充てていました。

 そのE31形4号機の「E34」が、産経新聞社支援のもと、なんとかつてブルートレインを牽引していた国鉄「EF65形」(旅客用の500番台・P形)のカラーリングへと塗装を変更したのです。

 EF65形と比べるとE31形は車体が短いのですが、前面形状はEF65 P形と似ていることもあり、3月30日に実物公開されたE34の画像を見る限り、かなり再現されているようす。実物に出会えるのがたのしみで仕方ありません!

本務機は大井川鐵道の目玉であるSL。この日はC10形8号機が牽引していました。平日にもかかわらず乗車するツアー客がSLを撮影しようと詰めかけ、ホームは満杯の大盛況でした[Photo:遠藤イヅル]

 E34はお披露目後すぐに補機運用についていますので、この日も運転されていることを期待しつつ、新東名道であっという間に島田市の新金谷駅へ。着く頃には天候も回復していました。

 駅前のコインパーキングにアルカナを停め、はやる気持ちを抑えて駅構内へ。

 入場券を買って待っていると、家山駅11時10分発のSL列車が、E34を先頭に駅へと近づいてきました。

 SL列車は、新金谷発の下り列車ではSLが先頭に立ちますが、上りの新金谷行きは電気機関車(EL)が先頭でやってきます。

 新金谷駅に入線したE34は、細部こそEF65形と異なるものの、国鉄直流電気機関車の雰囲気たっぷり。「国鉄色」の貫禄に感動を覚えました。

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