ダイハツの斬新「4人乗り“軽トラ”」がスゴイ! 現場で大活躍の「軽商用車」に乗ってチェック! 超タフな特装車「アトレーデッキバン」と「ハイゼットカーゴ」の実力とは!
軽商用車市場において、約4割ものシェアを持つダイハツ。今回はラインナップの中から、「ハイゼットカーゴ」と「アトレーデッキバン」を試乗してチェックしました。
小さいけどタフで使いやすい「軽商用車」の世界とは!
日本の商用車市場は約78万台(2023年)という規模感ですが、そのうち半数以上の約40万台を占めるのが「軽商用車」。
さらに、軽商用車の4割ほどとなる約17万台というシェアを持つのがダイハツです。

メインとなるのはキャブバンやキャブトラック、次いでボンネットバンとなっており、ユーザーの業種としては建設業が39%、卸小売業が35%、運輸業が10%。
いわゆる“ラストワンマイル”を担っていることから、ほとんどの人がどこかでこれらの軽商用車のお世話になっていると言える、日本の暮らしに欠かせないクルマとなっています。
そんなダイハツでは、軽商用車・特装車を「ダンプリシーズ」「リフトシリーズ」「保冷・冷凍シリーズ」「配送シリーズ」と4シリーズ/計18バリエーションという豊富なランアップで用意し、こうしたニーズにきめ細かく応えています。
今回はその中から、標準車の「ハイゼットカーゴ」と、特装車の「アトレーデッキバン」をチェックしてみました。

まずは、商用車だけど車中泊などの用途で自家用として乗っている人も見かけるハイゼットカーゴ。グレードはベーシックな「デラックス」です。
シンプルながらほどよくゴツめでギア感がある外観は、ボディカラーによって雰囲気が変わり、試乗車のトニコオレンジメタリックはアウトドアレジャーなどにも似合いそうな印象です。
ダイハツは、商用車のイメージを変えるべく華やかなボディカラーを早くから設定しており、ピンクや水色、カーキなどの軽トラックを見かけることも多くなりましたが、ハイゼットカーゴにも「アイスグリーン」や「オフビートカーキメタリック」といった個性的なカラーが揃っています。
ただし、ドアを開けるとインテリアは打って変わってビジネスライク。ブラックで無駄な装飾はなく、広さを稼ぐためにドアぎりぎりまで空間を拡大。
やはりここは、業務で使うことを最優先に、実用第一で割り切っていると感じます。
乗用車並みの快適装備を求めるならば、兄弟車の「アトレー」を選択すると良いでしょう。
アトレーは2021年12月に実施されたモデルチェンジを機に、従来の5ナンバーワゴン仕様から4ナンバーバン仕様へ変更され、積載性と快適性を両立したモデルに生まれ変わっています。
シートの作りも、乗用車目線で見るとハイゼットカーゴの場合前席と後席の格差が激しく、前席はゆとりのある座面で撥水加工の表皮を採用し、クッションの厚みもしっかりありますが、後席はかろうじて底付きをしない程度のクッションとなり、背もたれともなると板のよう。
その代わり、ダイブダウンすればピタリと低くフラットなスペースになり、助手席も前に倒せばラゲッジのスペース長は2650mmを実現。
スライドドアの開口幅も785mmと大きく取れるので、サイドからの荷物の出し入れもしやすそうだと感じました。
また、後ろに荷物を満載にしても、日常的に使うこまごまとしたモノの収納に困らないよう、運転席まわりにも多彩な収納スペースが用意されています。
とくに、高い室内高を有効に使ったオーバーヘッドシェルフには、ボックスてティッシュやタオル、業務用のファイルなどがたっぷりと収納可能。底がメッシュになっているのでどこに何があるのか、下から分かるのがナイスアイデアです。
搭載されるパワートレインは、3気筒ターボを搭載するグレード「クルーズターボ」もありますが、デラックスは3気筒自然吸気エンジンにCVTの組み合わせ。
試乗は大人2人乗車で荷物がカラだったことや、駆動方式が2WD(FR)ということもあるのか、出だしから力強い加速フィールを感じます。
トランスミッションも従来の4ATからCVTに変わり、もたつくような変速ショックが無いため何度も繰り返されるストップ&ゴーでもスムーズ。
さすがに乗用車と比べると、少しアクセルを踏み込んだ際のエンジン音が大きめに響いてくることと、アイドリングストップからの再加速がやや荒っぽいかなと感じるものの、運転席と後席で普通に会話ができる室内空間で、ひと昔前の商用車のイメージから随分と進化していることを感じました。
別に仕事用と割り切らずにおしゃれで乗れるような方には似合いそうです。
通勤の足に「人と違うスタイルを持ちたい」というおしゃれな方に似合いそうです。
小柄なかわいい感じの女の子の足として使ってもらえればかなりおしゃれに見えそうです。