東京の謎道路名「三ツ目通り」「四ツ目通り」って何だ!? 妖怪でも適当でもない「納得の由来」とは 江東区の“大動脈”にまつわる不思議
東京都江東区を南北に貫く主要道路に「三ツ目通り」「四ツ目通り」というものがあります。通りの名前としては、他に比べてどこか無機質な命名ですが、なぜこんな名前になったのでしょうか。
謎の道路名 その由来は
東京都江東区を南北に貫く主要道路に「三ツ目通り」「四ツ目通り」というものがあります。
通りの名前としては、他に比べてどこか無機質な命名です。まるで目が沢山ある妖怪のようにも思われますが、なぜこんな名前になったのでしょうか。

三ツ目通りは、浅草北東の言問橋東交差点(言問通り)から南下し、本所吾妻橋駅、菊川駅、現代美術館、木場駅、枝川を経て、湾岸線辰巳JCT付近の国道357号まで達する道路です。
広大な「鉄道空白地帯」を抜けていく道路で、都バス「業10」系統が昼間も1時間あたり6本の高密度運行で、区民の暮らしを支えています。
四ツ目通りは、曳舟東側の京島交差点(明治通り)から南下し、押上駅、錦糸町駅、住吉駅を経て、東陽町駅で永代通りに接続する道路です。
重要駅をつなぎ、免許試験場へのアクセスにもなる、区の主要軸中の主要軸です。都バス「東22」系統をはじめ、1時間10本以上のバスが運行される大動脈となっています。
さて、東京都内は主要道路に「山手通り」「外堀通り」「駒沢通り」など多彩な名称が付けられています。「道路に分かりやすく親しみをもたせる」ことが目的です。
最初のきっかけは1964年開催の東京オリンピックです。欧米などと違って「住所=通り名称」という概念が無い日本では、外国人に地理的案内をするのが困難でした。そこで道路名称を付けることとなったのです。
1962年・1963年の第一次命名と、1984年の第二次命名がおこなわれ、近年でも適宜見直しや追加があります。
「三ツ目通り」「四ツ目通り」はその第一次命名で早速名づけられた、古い歴史を持つ名称です。
由緒ある地名を「妖怪」だの「適当」だの、歴史を知らずして失礼な言い方だと思います。それに四ツ目の代表格の「方相氏」は、疫鬼を退散させる鬼神と言われてます。