日産の新型「“高級”大型SUV」導入に期待大! 打倒トヨタ「ランクル」の最有力馬! 横浜で「実車公開」&「市場調査」も実施の新型「パトロール」日本復活はある!?
かつて日本で「サファリ」として販売されていた日産のラージクラス四輪駆動車「パトロール」。特に中東などで人気が高く、日産は増産を計画中とのこと。ならば国内市場にも復活させてほしいところですが、どうなのでしょうか。
日産の収益改善には「高級SUVの国内導入」が必須だ!
経営の苦境が報じられる日産ですが、横浜本社ショールームには、本格四輪駆動車の「サファリ」歴代モデルとともに、海外向けに発表された後継モデル、新型「パトロール」の実車が展示されていました。
パトロールは、長い納期待ちを伴う人気のトヨタ「ランドクルーザー」にも対抗しうる、強力なライバル車として海外市場では位置づけられています。実車の展示は、国内での復活を示唆するものなのでしょうか。

2025年2月13日、日産の内田誠社長が記者会見し、ホンダとの経営統合検討が撤回となったことについて説明。またターンアラウンド(経営改革)の取り組みの進捗についても発表しました。
3000億円以上の固定費の削減、1000億円の変動費の削減とともに、売り上げの成長を達成するための商品力強化への対策として、2025年度から2026年度にかけて、プラグインハイブリッドを搭載した新型車を投入するほか、新型の軽自動車や大型ミニバン、同社のBEV「リーフ」のモデルチェンジや新型コンパクトEV(欧州)を投入するなどとしました。
ただ、これだけで本当に(2024年度第3四半期の)前年同期比で4144億円も減ってしまった連結営業利益や、282億円も減ってしまった連結売上高を軌道修正できるのかは疑問が残るところです。
そこで筆者(自動車ジャーナリスト 吉川賢一)が提案したいのが、日産の本格オフローダーである“サファリ”(海外名:パトロール)の復活です。
パトロールは、1951年に警察予備隊(現・自衛隊)向けに提案された小型四輪駆動車に端を発し、同様のスタートを切ったトヨタのランドクルーザーとともに、非常に長い歴史を有するブランドです。
堅牢なラダーフレームとパートタイム式4WDを装備し、現在でも本格オフローダーの世界戦略車となっています。
1980年の3代目登場時には、国内向けをサファリと変更。ただし国内では5代目(サファリとしては3代目)が2007年に販売終了となってしまいました。
一方海外ではその後も販売を継続し、2024年9月には最新の7代目モデルが発表されています。
北米向けは「アルマーダ」として発売されているほか、日産の高級車ブランド「インフィニティ」向けに高級化を図った兄弟モデル「QX80」も活躍しています。
新型パトロールは3列シート・8人乗りと、2列目キャプテンシートの7人乗り仕様を設定。3.5リッターV型6気筒ツインターボエンジンを採用し、最高出力は425PS、最大トルクは700Nmに到達します。
これはライバルのランドクルーザー(ランクル300)に搭載されるV6ターボエンジン(最高出力415PS、最大トルク615Nm)を超えるスペックです。
今更何をしてもサファリにランクルの牙城は崩せません。