空前人気の「軽商用バン」 中古なら「たった20〜30万」で買える!? 新車は無理だけど「型落ち」なら手が届く! でも「過走行・低年式」買っても大丈夫? 見るべきポイントは?
軽商用バンがかつてない人気を誇るなか、中古車で販売されている“激安”な軽バンは購入しても大丈夫なのでしょうか。
軽バンを「20万円」くらいで買いたい! 大丈夫?
維持費の安い軽自動車でありながら、リアシートを畳めば大人が横になって寝ることができるほど、広い荷室スペースを誇る軽ワンボックスバン(以下軽バン)。配送業を中心に、「働くクルマ」として街中で見ない日はないほど普及しています。
そんな軽バンではありますが、広い荷室空間に目を付け、趣味やアウトドアレジャー、車中泊のベースとしてチョイスする一般ユーザーも少なくなく、ベッドキットやドレスアップパーツなど、さまざまなアフターパーツが多くリリースされているのです。

ただし、ビジネスにレジャーに大人気の軽バンだけに、高年式(年式が新しいこと)低走行の中古車は需要が高く、価格も新車とあまり変わらないような価格で取引されているのが現状。
一方、型落ちでそれなりに走行距離の進んでいる低年式車であれば、ものによっては20~30万円で店頭に並べられているものも珍しくなく、セカンドカーとして非常に購入しやすい価格帯と言えます。
こういった低価格帯の軽バンを購入する上で注意したいのは、やはりエンジンやミッションといった機構部分の状態でしょう。
いくら安く買ったとしても、購入後にすぐにエンジンやミッションにトラブルが発生してしまうと、その修理に大きな出費が必要となってしまいます。
そのため低価格帯の軽バンを購入するためには、ある程度クルマやメンテナンスの知識、中古車を購入した経験が必要となるワケですが、意外と落とし穴となるのが、過去のオーナーが“法人オーナー”だった車両です。
法人オーナーとは、一般ユーザーが日常使いに供していたものではなく、法人名義(つまり企業など)で登録され、業務用途で使われていたという意味です。
同じ法人オーナーでも、役員車などで大切に使われてきたであろう高級セダンやミニバンなどは、定期的にメンテナンスがなされている可能性が高いので人気になる傾向にありますが、軽バンに限ってはそうとも限りません。
というのも、仕事で使っている車両ということは、定期点検で整備工場に入庫させ、数日車両が使えないということは、その分仕事ができなくなるということに繋がります。
そのため、時間のかかる点検整備やまめなオイル交換などをおろそかにしているところも残念ながら存在しているのです。
そういった車両を引かないためにも実車をしっかり確認し、定期点検記録簿の整備履歴がしっかりしている車両を選ぶと、ハズレ車を引く率を下げることができるでしょう。
それ以外の部分ではやはり法人オーナーということで、配達などの仕事で使われていた車両などは、外装もそれなりにキズや凹みが多いものが中心。
当然価格はその分安いということになるのですが、どうしても気になるという人もいるかもしれません。
その場合は、手頃な「ハケ塗り」でユーザーが全塗装することができるキットが販売されていたり、フロントマスクなどを丸ごと交換してレトロ風なルックスにするキットが販売されていたりします。
費用は掛かってしまいますが、あえて自分で挑戦することで、極力安価かつオリジナルな1台に仕上げるというのも、ある意味ひとつの手段と言えるでしょう。
ちなみに、キズや凹みを活かしてワイルド風なスタイルに変貌させるユーザーもいるので、ボロい内外装もアイデア次第では個性にすることもできるというワケなのです。
いずれにしても非常に多くの台数が販売されている軽バンだけに、アフターパーツだけでなく中古パーツも豊富に流通。
安価な中古車を購入しても、まるで「1/1サイズのプラモデル」といったノリでカスタムや修理を楽しんでいる人も少なくないようです。
Writer: 小鮒康一
1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿や、URLを記載した投稿は削除する場合がございます。