ホンダの斬新「4人乗りハッチバック」がスゴかった! 小泉元首相も乗った“画期的システム”搭載の「FCX」とは?
世界に先駆け市場導入した、水素で走り、走行中は水しか出さず「究極のエコカー」と呼ばれる燃料電池車。そんなクルマをホンダは「Hondaウエルカムプラザ青山」に展示しています。
画期的システムを搭載
ホンダの本社1階にある「Hondaウエルカムプラザ青山」は、同ビルの建て替えに伴い2025年3月31日で休館します。
そんななか、同施設ではクロージングイベントを開催しており、そのなかで3ドアハッチバックの「FCX」というモデルが展示されていました。

ホンダは水素を燃料とした燃料電池車の開発を長らく続けています。
そのホンダの功績が世に出たのが1999年9月に公開された燃料電池を搭載する実験車「FCX-V1」(純水素型)でした。
翌2000年には燃料電池実験車「FCX-V3」(高圧水素型+ウルトラキャパシタ)を発表。
FCX-V3は、2001年に日本と米国で公道走行を開始。さらにはその進化版にあたる航続走行距離を向上した「FCX-V4」を同年9月に発表しました。
進化は続き、2002年には日本と米国で販売認定を取得し、同年内に「FCX」という名前で発売。12月には日米同日に納車を行っています。
この際、日本の首相官邸では当時の小泉純一郎総理が納車式に立ち会っていました。

FCXのスペックは、ボディサイズが全長4165mm×全幅1760mm×全高1645mmの4人乗りモデル。
ユニットは最高出力82PS・最大駆動トルク272N・mのモーターに燃料電池スタック(78kW)のFCスタックを組み合わせ最高速度150km/h、航続走行距離355kmを誇っていました。
その後も進化は続き、様々なテストやイベントにFCXが登場。氷点下20度での始動が可能な燃料電池スタック「Honda FCスタック」も登場しています。
また法人リースをはじめ、2005年には世界で初めて燃料電池車を個人に向けて販売開始しました。
2006年9月には小型・高効率の「V Flow FCスタック」を搭載する次世代燃料電池車「FCXコンセプト」を公開。2007年11月のロサンゼルスモーターショーでは「FCXクラリティ」を発表しています。
そして2015年の東京モーターショーでは「クラリティ フューエル セル」が発表され、後にはPHEVとなる「クラリティ プラグイン ハイブリッド」やEVの「クラリティ エレクトリック」も登場しました。
日本では2021年にフューエル セルとPHEVが販売終了となり、その歴史に幕を下ろしています。
なおホンダはその後もグローバルで様々なEVを投入、さらには中国向けに「CR-V PHEV」も展開。
また日本と米国では、PHEVと燃料電池車を融合させた「CR-V e:FCEV」を販売するなど、いまもホンダによる水素技術の進化は続いているようです。
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