若者や女性にも人気 新型「カマロ」は過激なポニー? シボレー
女性の注文も多いポニーカー
実際に新型カマロ「LT RS」を購入したお客様は、ポニーカーらしさを求めているようです。
「若い男性だけでなく、女性の方の注文が多いようですね。あるいはアメリカ車に憧れた紳士の方々です。激しく走るというより、優雅にドライブを楽しんでいるようです」
日本輸入元のゼネラルモータースジャパン社長がこう言っています。カマロは今でも、身近なスポーツカーであるわけです。
今回試乗したのはこの「LT RS」です。ボディは軽量なアルミ材を採用していますから、走りは軽快そのものです。
直列4気筒のエンジンは決して大きくはない2リッターですが、ターボチャージャーが合体されていることで275馬力も発揮しますから、加速が鈍いわけでもありません。
タイヤの動力を伝えるオートマチックギアは8段変速ですが、加速はなかなか頼もしいものでした。
走らせた時の印象は、ドイツ車のように堅牢でも重厚でもなく、ヒラヒラとした軽いものでした。高級車ではなく、庶民的な親しみやすいキャラクターが与えられているのです。
布製の屋根は、電動で開閉が可能です。時速30マイルと言いますから約48km/hの速度までならば、走りながらも開閉が可能なのです。
「ちょっと天気がいいから開けようか」といった軽い気持ちで、爽快なオープンドライブができるのは楽しいです。
そもそも、運転席に座った瞬間に、スポーツカーに乗っているのだという雰囲気が味わえます。メーター類はいかにもスポーツカーらしくアナログ風の計器が並んでいます。
シートは体を正しく包み込んでくれます。そう、肩肘張らずに軽快なスポーツドライビングができるのが「カマロ」の魅力なのです。今でもポニーカーであるわけです。
【了】
Writer: 木下隆之
1960年5月5日生まれ。明治学院大学卒業後、出版社編集部勤務し独立。プロレーシングドライバーとして全日本選手権レースで優勝するなど国内外のトップカテゴリーで活躍。スーパー耐久レースでは5度のチャンピオン獲得。最多勝記録更新中。ニュルブルクリンク24時間レースでも優勝。自動車評論家としても活動。日本カーオブザイヤー選考委員。日本ボートオブザイヤー選考委員。