「渋滞しているのに先頭まで行って合流するのズルくないですか?」 いまでも勘違いする人多発! 各社が推奨する「ファスナー合流」は何が良いの? 渋滞軽減に効果あった?

毎年、年末年始になると、帰省したりレジャーへ行ったりするクルマで高速道路が大混雑します。そうした際に「ファスナー合流を」と呼びかけられることがあります。では、ファスナー合流にはどんな効果があるのでしょうか。

なぜ「ファスナー合流」に否定的な人がいるのか

 高速道路の合流などで、各高速道路会社は加速車線の先頭まで行って1台ずつ交互に交わる「ファスナー合流」を呼びかけています。

 しかし、先頭まで行って合流する行為に対してドライバーからは否定的な反応もあるようです。

 では、ファスナー合流にはどんな効果があるのでしょうか。

先頭まで行って合流するのはズルくないんですか?
先頭まで行って合流するのはズルくないんですか?

 毎年、年末年始になると、帰省したりレジャーへ行ったりするクルマで高速道路が大混雑します。

 高速会社が決めた渋滞は、時速40kmに満たないノロノロ車列が、15分以上にわたって1km以上続く状態。この条件になると、道路の掲示板やカーナビから渋滞情報が発せられることになります。

 運転中にそんな渋滞情報を見るのは、覚悟していたとはいえ、やはり気持ちのいいものではありません。

 渋滞がおこる原因は、クルマのスピードの乱れです。

 たとえば、クルマはわずかな勾配の坂をのぼるときに、自然とスピードが落ちます。

 しかし、運転中にそれと気づかずアクセルをそのままにすると、やがて後続車が追いつき速度を調整するためブレーキを踏みます。

 こうした現象が次々と後ろのクルマに連鎖していくことで、結果的に本線の流れが滞るのです。

 さらに、本線と他道路が交わるインターチェンジやジャンクションでは、本線のクルマが流入車に合わせてスピードを落とすため流れが停滞します。

 名古屋高速道路公社の担当者は、合流部の渋滞について次のように話します。

「加速車線のさまざまなタイミングで合流することで、本線を走行する車両が合流車の動きを予測しづらく、ブレーキを踏む回数が増えてしまうことが渋滞の一因として考えられております」

 加速車線で多いのは、混雑していてもすぐに本線に入ろうとするクルマです。

 なかには、合流するタイミングをみつけられずにまごつく姿もみられます。

 さらに、そうしたクルマを追い越し、より先頭で合流しようとするドライバーもいます。

 一方、本線では、走行車線の流れが悪いことから、追い越し車線や合流車線以外への車線変更が多発します。

 その結果、追い越し車線もクルマのスピードが落ち、合流部周辺が大きく渋滞してしまいます。

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