阪神高速「5号湾岸線 六甲~湊川延伸」工事に新展開!? 片側3車線→2車線の「暫定開通」案が浮上! 「コスト増額やばい」社会情勢で計画見直しも!?
阪神高速5号湾岸線を六甲アイランドから湊川まで延伸する事業について、2024年12月2日に調整会議が開催。計画を一部変更する案も浮上しました。
悲願の「湾岸線 湊川延伸」が事業中
阪神高速5号湾岸線は、大阪市内から臨海部を神戸方面へ抜けますが、手前の六甲アイランドでブツ切れたままです。
そこから神戸市中心街の西側まで一気にバイパスする延伸工事が、現在進められています。
その工事についての「事業連絡調整会議」が2024年12月2日に開催されましたが、そこには計画を一部変更する案も浮上しました。
5号湾岸線の延伸ルートは、六甲アイランドから長大橋でポートアイランドへ直結し、さらに長大橋で和田岬へワープ。湊川で神戸山手線に直結します。
完成すれば、三宮周辺の中心街をまるごとスルーして、神戸市西部や明石海峡大橋方面へダイレクト移動できるようになるというわけです。
陸路を走る「3号神戸線」は唯一の「大阪~神戸」ルートであり、生田川や摩耶など大渋滞ポイントが永遠の課題となっていました。5号湾岸線が湊川まで直結すれば、交通分散によって、神戸線の区間も渋滞緩和に期待がかかります。
さて、気になる進捗ですが、延伸部の最初の工区である六甲アイランド内では、橋脚がニョキニョキ立ち並び、すでに橋桁もどんどん架けられています。いっぽうで湊川JCTにつながる「駒栄ランプ」でも、地下トンネルの工事が着実に進んできています。
そのほかは、まだ設計の段階。特にメインとなる2本の海上長大橋は、設計にも時間がかかりそうです。
さて、今回開かれた会議では、主に現在起きている課題について話し合われました。
その課題とは「コスト増大」について。いよいよ「六甲アイランド~ポートアイランド大橋」の詳細設計が始まっていますが、設計していくうちに、労務費や材料費の高騰により、当初計画よりも事業費が高くなることが分かってきました。具体的には、当初5000億円に対し、約35%増の「6740億円」と算定されています。
そこで、事業費を抑えるための対策が、検討されることとなりました。すでに対応完了済みなのが「路肩幅を縮める」ことで、コスト削減効果は33億円。ほかにも箱桁の構造見直しで、8億円安くなっています。
それ以外にもコスト削減案が検討されています。そのひとつが「片側3車線だったのを、ひとまず暫定2車線で開通させる」というものです。
現在の5号湾岸線は、片側3車線。それを六甲アイランドより先の延伸部で2車線に減らせば、ボトルネックとなって渋滞するかもしれません。あるいは、交通量分析をすれば「案外2車線で事足りる」かもしれません。そうした詳細な分析をして、この案を採用するかどうかが今後判断されます。
ほかにも検討すべきコスト削減案として、「橋のケーブルに対する新材料の採用」「床版形式の見直し」なども挙がっています。
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