怒り心頭! コンビニの駐車場を「赤信号ワープ」で無断通過…これって法律違反? 過去には死亡事故も 危険な「ショートカット」がなかなか逮捕できないワケ

「事故が起きないと罰則無し」って…?

 このように、コンビニの駐車場を、利用目的なしで通過すること自体を、道路交通法で取り締まることはできません。

コンビニのイメージ(画像:写真AC)。
コンビニのイメージ(画像:写真AC)。

 いっぽう、「利用目的なしで通過する」行為自体は、コンビニ管理者の意図に反するとすれば刑法第130条の「住居侵入罪」に問われる可能性があります。管理者が「コンビニ利用者以外は通行禁止」と明記してあるのを知りながら通行すれば、なおさらその違法性が強く問われることとなります。

 とはいえ、現行犯逮捕や刑事告訴がない限り、ドライバーが住居侵入罪であっさり捕まることは現実的ではありません。こうした状況に、コンビニ側も頭を悩ませているといいます。

 大手コンビニチェーンの支店スタッフは「ショートカットは1日に数件あります。事故もありました…もちろん駐車場で起きた事故については責任を持たないと明記しているのですが、それでも現場検証で通行不可になると、店舗営業に影響は出ますよね」と話します。

「立地的にどうしてもそうしたショートカットが頻繁に起きる店舗はあります。入口には『通り抜け厳禁』という看板を置いているのですが、なかなか難しいです。通り抜けなんて一瞬ですから、注意するヒマも無いんですよね。それでも『店の前で危ない思いをした』というお客様の声もあり、対応に苦慮しています」

※ ※ ※

「事故を起こさなければいいんだろ?大丈夫、大丈夫」という論理がまかり通っているのが、コンビニショートカットの現状と言えます。しかし、一度事故が起きてしまうと、その事故の結果は被害者にとって重大なものになる可能性があります。

 モラルに欠けた危険な行為を「事故が起こる前に抑止する」ためには、法や取締りに関してさらなる見直しが必要なのかもしれません。

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