トヨタ最高級「クラウン」がヤバい! 大排気量“V8エンジン”&「世界初の機能」搭載! “27年”の歴史を持つ特別なセダン「マジェスタ」とは?
レクサスブランドが誕生する前は、「クラウン」がトヨタの高級車として広く認知されていました。そのなかでも、かつてさらに上位モデルとして特別なモデルが設定されていました。一体どのようなクルマなのでしょうか。
クラウンのさらに上を行く高級感の「特別なセダン」とは?
現在トヨタのなかで、プレミアムブランドのレクサスが高級車のイメージを牽引していますが、レクサスブランドが誕生する前は、「クラウン」が高級車の代名詞として広く認知されていました。
まさに「いつかはクラウン」というキャッチコピーにも象徴されるように、庶民の憧れの1台となっていたのです。
そんなクラウンですが、かつてさらに上位モデルとして特別なモデルが設定されていました。
一体どのようなクルマなのでしょうか。
そのクルマとは「クラウン マジェスタ」です。
1991年に9代目クラウンと同時にデビューしたマジェスタは、クラウンシリーズの頂点を担うモデルとして、トヨタの技術とデザインの粋を集めた1台でした。
大きな特徴の1つに、4リッターV型8気筒エンジンを搭載していたことが挙げられます。
この強力なエンジンは、クラウンのなかでも最高峰の性能を誇り、他のクラウンモデルとは一線を画していました。
また、当時の最新技術であったエレクトロマルチビジョンや運転席エアバッグなどの安全装備も標準で搭載され、まさに「王者の風格」を感じさせるクルマでした。
マジェスタが登場する背景には、1989年にトヨタが発表した「セルシオ」の影響が大きく関係しています。
セルシオは、北米市場で「レクサスLS」としてデビューし、その高性能と豪華さで欧米の高級車と肩を並べる存在となりました。
しかし、日本市場には当時レクサスブランドが存在せず、セルシオはトヨタブランドから販売されることとなります。
これにより、クラウンの立場が一時的に揺らぐことになり、トヨタはクラウンのトップグレードを強化する必要性に迫られました。
この状況を受けて誕生したのが、8代目クラウンの最上級グレード「4000 ロイヤルサルーンG」です。
これが後にマジェスタへと進化し、セルシオの存在に勝るとも劣らない豪華さとパフォーマンスを提供するモデルとして、クラウンシリーズにおける特別な位置を占めるようになります。
その後、マジェスタはクラウンのフルモデルチェンジに伴い、さらなる進化を遂げました。
特に、2004年にデビューした4代目マジェスタは、先進的な技術を多数搭載したことで注目を集めました。
VDIM(Vehicle Dynamics Integrated Management)と呼ばれるシステムは、クルマの挙動を安定させるために、アクセル、ブレーキ、ステアリングを統合制御するもので、これにより走行安定性が飛躍的に向上。
このVDIMにくわえて、低速追従モード付きのレーダークルーズコントロールも世界初の量産車として搭載され、当時の最先端技術が惜しみなく投入されていたのです。
しかし、時代の変遷とともにマジェスタはその独自性を失っていきます。
2013年に登場した13代目クラウンからは、マジェスタは「ロイヤル」や「アスリート」と並ぶシリーズの1つとして統合され、特別なモデルという位置付けが薄れていきました。
そして、2018年に登場した14代目クラウンでは、ついにマジェスタの名前が姿を消します。
日本市場において、マジェスタはその役割を終えたかのように見えました。
一方、2022年に発表された16代目クラウンは、これまでのクラウンのイメージを刷新するべく、クロスオーバーSUVスタイルを採用し、大胆なデザイン変更が行われました。
この新たなクラウンは、伝統的なセダンとは異なるスタイルでありながら、高級感と実用性を兼ね備えたモデルとして高評価を得ています。
さらに2023年、サウジアラビアで販売されているクラウン クロスオーバーの最上級グレードにマジェスタの名が付けられたことで、かつての栄光を持つその名が再び脚光を浴びることになりました。
ただし、このクルマは、日本で販売されていたマジェスタとは直接の関係はなく、異なる市場に向けた新しい展開の一環に過ぎません。
それでも、かつてのマジェスタを知るファンにとっては、再びその名が復活したことは一種の感慨深さを感じさせる出来事でしょう。
このようにクラウンは、長い歴史の中で数多くの進化を遂げてきました。
マジェスタは、そのなかでも特別な存在として、多くのユーザーに愛され、またその高い技術力で日本車の地位を世界に知らしめる役割を果たしました。
現在はマジェスタという名は日本市場で消えてしまったものの、その精神はクラウンのなかに引き継がれていると言えます。
今後、クラウンがどのような進化を遂げ、またマジェスタの名が再び国内で復活するかどうかは定かではありませんが、トヨタの革新的な技術と伝統的な高級感が融合したモデルが誕生し、後世に継承されていくことを期待せずにはいられません。
世界戦略として ロールスロイスの一角を崩したいのか、小銭持ち日本人にナンチャッテロイスを売りたいのか
によって設計方針も変わってくるでしょうね。
クラウン名義でなくとも、結局はトヨタだから売れるクルマ。
エクステリアにクラウンの伝統を受け継いだ箇所は?エンブレムしかないよな。
それを大丈夫だと思う日本人。