東名~下田直結「伊豆縦貫道」最南端が大変化!? 所要時間「約5分の1」に短縮 “恐ろしい峠越え”にバイパス開通の「劇的効果」
東名から伊豆半島の先端までを高規格道路でつなぐ「伊豆縦貫道」のうち、南端部の「河津下田道路」が一部開通して1年が経過しました。さっそく様々な効果が見られているようです。
下田直結を阻む「恐ろしい峠」をバイパス
国土交通省 沼津河川国道事務所は2024年9月26日、伊豆半島を南北にむすぶ「伊豆縦貫道」のうち、昨年に開通したばかりの南端区間「河津七滝IC~河津逆川IC」について、開通効果を発表しました。
いったいどのような道路で、どのような開通効果が見られたのでしょうか。
伊豆縦貫道は、静岡県の沼津市と下田市を南北に結び、伊豆半島の背骨を貫く延長約60kmの道路。
全通すれば、東名から伊豆半島の最南端までが、ほぼ信号ゼロ、急勾配急カーブ無しでスムーズに結ばれることとなります。
現在は東名の沼津ICから月ヶ瀬ICまでが開通済みとなっています(一部は別計画の『伊豆中央道』として開通)。
そして最南端部の下田市内でも、最初の工区 河津七滝IC~河津逆川ICが開通しました。
これは、天城峠の山岳区間を抜けて、いよいよ下田市街へ入ろうとする最初の区間です。ここは春シーズンに河津桜が咲き誇り「花見渋滞」が深刻化する区間でした。
それに巻き込まれて、下田市民は生活交通がマヒする事態になり、大きな課題となっていました。
河津七滝IC~河津逆川ICの開通から1年経った最初の花見シーズンでは、ほとんど「ピクリとしない渋滞」だった河津七滝IC~国道414号分岐が、バイパス開通後は渋滞ゼロ(平気速度40~50km/h)に。所要時間も、開通前の渋滞ピーク時はわずか1.4kmを抜けるのに27分もかかっていたのが、15分に短縮されています。
さて、それから半年が経ち、開通後はじめての夏の観光シーズンを迎えることとなりました。
今回の発表で、2024年8月の七滝~逆川の移動は、開通前の14分に比べて開通後はわずか3分と、大幅ショートカットの威力が発揮される結果となりました。
また、この区間の交通量は1日1万3100台から1万6000台に大幅増加。比較対象がコロナ中の2022年夏ということを考慮しても、下田への訪問客が増えた結果になりました。
特筆すべきは、今回の開通区間の国道414号が「夏季大型車通行規制」区間だったことです。今回のバイパス開通で、大型車も夏に通行可能となり、半分の大型車が河津経由から、下田直結ルートの国道414号経由に切り替わりました。
国道414号は恐ろしい峠越えが忌避されて、下田方面に行く観光客も河津に出て海沿いを走っていました。それがバイパス開通で一番ひどい峠がバイパスされたことで、国道414号で下田へ直結する観光客が増加。そのおかげで、周辺の外浦や白浜大浜などの海水浴場も、例年以上に賑わったといいます。
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さて、気になる「他の区間」の進捗状況ですが、まず最南端の「河津下田道路」の残り工区(9.5km)も事業中で、トンネルや橋梁の工事が現場で進行中です。
いっぽう、難所となるのは天城峠周辺です。長らく「未開の地」のように未事業化区間が続いていましたが、2021年に概略ルートが決定。そして2023年4月に、峠に差し掛かる手前の「月ヶ瀬~茅野」工区(5.7km)が晴れて事業化されました。残る峠周辺は、順次事業を待つ段階です。
沼津icからは、函南経由よりも沼津港経由のほうが風情ありますよね。
楽しい河津ループ橋も天城隧道みたいに観光古道になってしまうのですかね