外環道「関越~東名」工事って今どうなってるの? 4年前の「調布陥没」から音沙汰なし!? 本当に完成するんでしょうね?

工事って本当に進んでいるの?今何してるの?

 まず、工事が一部再開したのは2022年2月のこと。北側の本線シールドマシンが南へ向かって掘削をはじめます。途中で「シールドの刃が仮設構造物にあたって欠ける」という事故があって一時停止していましたが、現在は順調に進んでいます。

外環工事はどうなっているのか?(画像引用:東京外かく環状道路(関越~東名)事業概要)
外環工事はどうなっているのか?(画像引用:東京外かく環状道路(関越~東名)事業概要)

北側の上下線2基のシールドマシンの現在位置(9月13日時点)ですが、南行き車線を担当するマシン「グリルド」は大泉から「3042m」の位置まで達し、石神井台2丁目の地下にいます。いっぽう北行き車線の「カラッキィー」はもう少し進んで、大泉から「3424m」の位置まで達し、上石神井4丁目まで来ました。

 これだけではなく、IC・JCTで地下本線と地上をつなぐ「ランプ部のトンネル」のシールドマシンも、大泉・中央・東名の3か所で動いています。掘削が終わったのは大泉Fランプ、中央A・Hランプ。動いているのは中央Bランプ、東名A・Hランプです。

 ところで、陥没現場付近を掘進していた「南側本線シールドマシン」は、どうなっているのでしょうか。

 陥没したあと、ここで掘削再開するには、まず「地盤改良」をおこない、ふたたび陥没することのない状態にしなければなりません。現在は、その地盤改良の作業の真っ最中です。

 地盤改良といっても、よくある「土を掘り返してセメントを混ぜて締め固める」方法は使えません。トンネルは大深度地下にあるため、掘り返すにはあまりにも深くて土量が多いからです。

 そのかわりに「高圧噴射攪拌工法」が採用されています。直径約4m、長さ約40mのパイプを地中へ打ち込み、下から土とセメント類を混ぜてカチカチの「改良体」に仕上げていくものです。

 現場を地盤改良するのに必要な改良体は、全部で220本。この作業は2023年8月からはじまり、2024年6月時点で、概ね5分の1が完了しています。このスピードだと、まだまだ数年はかかりそうです。あわせて、地盤改良を行うエリアの家屋解体作業も進められています。

 ※ ※ ※

 関越~東名の本線トンネルは約16km。そのうち7kmあまりが掘進済み(北から3kmで掘進中、南から4kmで停止中)。今は、北側からのみ掘進している状況です。

「まだまだ半分以上残っていて、なおかつ掘進スピードは当初の半分」という感じで、完成めどが立つにはほど遠い段階ではあります。しかし、陥没の影響で「完全停止」しているわけではなく、進捗は確実にあります。あとは「南側シールドマシン」の掘進再開、つまり陥没部の地盤改良の完了の日を信じて、地道に、安全に前へ進めていくのみということです。

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Writer: くるまのニュース編集部

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