なぜ「天ぷら」と呼ぶ? 怪しいクルマに付いてる「天ぷらナンバー」 日本代表料理が「偽物」表現として使われる訳
「天ぷら」といえば、衣がついた揚げ物です。一方で自動車業界では車台番号とひもづいていないナンバープレートのことを「天ぷらナンバー」と呼びます。重大な違法行為であることは言うまでもありませんが、日本を代表する料理の「天ぷら」という言葉が用いられているのはなぜでしょうか。
社会問題化する自動車窃盗、ナンバー変えられたら見つけるのは困難か
本来のものとは異なるナンバープレートのことを「天ぷらナンバー」と呼ぶことがあります。
重大な違法行為であることは言うまでもありませんが、なぜ「天ぷら」という言葉が用いられているのでしょうか。
近年、窃盗団によるクルマの盗難が社会問題化しています。
駐車場やガレージなどから盗難されたクルマは、まず付近のコインパーキングなどで一旦保管され、GPSなどで追跡されていないかどうか確認されると言われています。
逆に言えば、このタイミングで盗難されたクルマを発見することができなければ、愛車を取り戻すことは限りなく不可能に近くなってしまいます。
そのため、愛車が盗難された場合には、警察に通報するとともにSNSなどで呼びかけることも有効とされています。
一方、近年では盗難されたクルマのナンバープレートを別のものに交換してしまうという手法もあるようです。
一般的に、よほど特徴的なクルマでもない限り、そのクルマが盗難された愛車であるのかどうかをオーナー以外が見極めるのは至難の業です。
ましてや、ナンバープレートが交換されてしまうと、オーナーでさえも一見しただけでは気づかないかもしれません。
ナンバープレートは、車体番号と紐付けることでそのクルマの所有者を同定することができる仕組みです。
そのため、車検証を確認し、ナンバープレートと車体番号が紐付いていないことが確認できれば、そのクルマは盗難車などである可能性が高いと考えることができます。
とはいえ、第三者が車検証や車体番号を確認することはほぼ不可能であるため、偽のナンバープレートが装着されていたとしても、実際にはまず気が付くことができないのが実情です。
そのため、愛車の盗難対策をする際には、ナンバープレート自体が交換されてしまうケースも考慮することが重要です。
天ぷら記事が何を言う。