スバル「“軽”オープンカー」登場! 斬新「ぐるりんぱ窓」がスゴイ! オシャグリーン&「目がバグる」コンパクトボディ採用の「ヴィヴィオT-TOP」が米で落札

スバルが1992年に発売した軽自動車「ヴィヴィオ」のなかでも、極めて珍しいオープンモデル「T-Top」が、アメリカのオークションに出品されました。果たして30年以上前のクルマはいくらで落札されたのでしょうか。

スバリストが支持した激レアな「軽オープンカー」とは

 スバルは現在、ダイハツからのOEM供給を受け軽自動車を販売していますが、かつては独自性の高い自社開発モデルを販売し、スバリストから根強い支持を集めていました。
 
 そんなスバルが1990年代に販売していた軽自動車「ヴィヴィオ」のなかでも、極めて珍しい「オープン」モデルが海外のオークションに出展され、話題を集めています。

スバルの「軽オープン」は斬新「ぐるりんぱ窓」がカッコイイ!?
スバルの「軽オープン」は斬新「ぐるりんぱ窓」がカッコイイ!?

 現在、軽自動車の勢いは止まることを知りません。

 新規モデルの投入や商品改良は留まることを知らず、今も各メーカーから次々と発表があります。

 走行性能も品質も安全機能も、もはや普通車と変わらないレベルにあるといえます。

 日本独自の規格として進化を続けてきた軽自動車ですが、昨今のモデルはそのスタイルがあまりにも「一辺倒」になり過ぎてはいないでしょうか。

「規格いっぱいのボディサイズと室内空間を持つ背高ワゴン」

 おおげさにいえば、これが現在軽自動車で大多数を占める定型となっているといっても過言ではありません。

 しかし一昔前は、個性的な軽自動車が数多く存在していました。

 1992年3月にスバルが発売した「ヴィヴィオ」も、個性あふれる名車の一台として数えられています。

 ボディタイプは3ドアハッチバックと同5ドアの2種類を用意。丸目のヘッドライトを採用したレトロタイプもラインアップされていました。

 ボディタイプだけでも多くのコストがかかっているように思いますが、内部の作り込みがさらに凄いのです。

 ボディを支えるショックアブソーバーは四輪独立懸架方式。搭載されたエンジンは660ccの直列4気筒で、SOHCのほかにDOHCも別に用意されました。

 それだけではなく、自然吸気のほかにスーパーチャージャー仕様もラインアップ。トランスミッションはCVTか5速MTを選べ、駆動方式もFFを基本にAWDも設定されました。

 これらを“てんこ盛り”にしたグレードが「RX-R」で、660ccの直列4気筒DOHCスーパーチャージドエンジンに、5速MT、AWDというスポーツカーばりのパッケージングが魅力のグレードでした。

 しかしヴィヴィオの尖ったグレードはRX-Rだけではありませんでした。

 それが、今回アメリカのオークションサイト「BRING A TRAILER」に出品されているオープンボディの「T-top」です。

 スバルブランドの40周年を記念し、限定3000台で製作されました。

 通常は4人乗りのハッチバックボディの後部を潔くカットしてクーペ化。後部にはトランクとキャリアを備えました。

 いわばタルガトップ式のオープンボディで、ルーフはもちろん着脱が可能。シート後方のリアウインドウは電動開閉式で、車体後部にくるりと格納できます。

 しかもトップは3分割式で、中央を残したTバールーフにしたり、リアウインドウのみを開けたりと、自由なオープン形態を作り出すことが可能です。

 エンジンは、直列4気筒の自然吸気SOHCに加えて、1000台限定の同SOHCインタークーラー付きスーパーチャージャー仕様「GX-T」も1994年に発売されました。

 軽のオープンカーは現在も存在しますが、タルガトップを採用している点では非常に珍しいといえます。

 今回出品された個体は、1993年式のT-Topです。エンジンは自然吸気の直列4気筒で、トランスミッションは5速MTです。

 走行距離は13万7000kmですが、ボディや内装の状態は非常に良く、グリーンの車体色も色褪せがなく発色が良い状態が保たれています。

 内装も経年劣化でくすんでいたりひび割れていたりするような部分が見当たらず、シートの布も綺麗な状態が保たれています。
 
※ ※ ※

 この個体の大きな特徴は、ノーマル状態が綺麗に保たれていることでしょう。

 カスタムされている箇所は、12インチの社外ホイールと、ケンウッドのオーディオくらいのもの。しかもオーディオは、CDとカセットが入るひと世代前のものが装着されています。

 オークションでの落札価格は7100ドル(約110万円)となっています。

 決して高い値段ではありませんが、30年前かつ10万kmを超える車がこの値段と考えると、プレミアが十分についているといえるでしょう。

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