トヨタの高級ミニバン「アルファード／ヴェルファイア」は、豪華な内外装や大きいボディサイズゆえの広い室内空間が魅力で、日本を含むアジアなど各国で大きな支持を得ています。
　
　一方で北米や中国では、さらにボディサイズの大きな「シエナ」と呼ばれるミニバンがトヨタから販売されています。
　
　一体どのようなクルマなのでしょうか。

　1997年に北米でデビューしたシエナは、当初「プレビア（日本名：エスティマ）」の後継モデルとして位置付けられました。

　その後、3度のフルモデルチェンジを経て、現行モデルとなる4代目が2021年にデビュー。

　フルモデルチェンジの過程でボディサイズはユーザーのニーズに応じて拡大し、現在のシエナは全長5170mm×全幅1990mm×全高1740mmと、全長と全幅においてはアルファードを凌駕する大きさに進化しています。

　パワートレインは、アルファード／ヴェルファイアと同じ2.5リッターハイブリッドエンジンが搭載。

　現地では、パワフルな走行性能と低燃費が評価されているとのことです。

　さらに、2021年以降の現行モデルは中国でも生産され、広汽トヨタからは「シエナ」、一汽トヨタからは「グランビア」として販売されています。

　数あるグレードのなかでも特に注目すべきは、2024年4月に中国市場で発売された2WD仕様の最上級グレード「プラチナエディション」です。

　プラチナエディションにはシートヒーターやシートクーラー、マッサージ機能を備えたファーストクラスシート、11.6インチのリアエンターテイメントシステム、JBLオーディオを標準装備。

　これらに加えて、ヘッドアップディスプレイ、デジタルキー、12.3インチのフルデジタルメーター、安全運転支援システム「トヨタセーフティセンス」の最新版も備わっています。

　実際に中国では、アルファードを上回る全長と全幅による室内空間の広さと、エスティマを彷彿とさせる流麗なボディデザインが高く評価されています。

　また日本のユーザーからの関心も高く、かつてのエスティマのようなロールーフのミニバンが少ないことから、シエナの国内導入を求める声も多く聞かれるとのことです。

　そんなプラチナエディションの価格は41万800元（約893万円）と高価ですが、アルファードの89万9000元（約1920万6800円）と比較すると、かなりお得感があります。