日産 新型「“3列”ミニバン」公開! 全長“5m”級ボディの「エヴァリア」!大開口スライドドアもイイ「ヨーロピアンモデル」日本導入は?
日産の欧州法人は、2024年5月2日に「タウンスター エヴァリア」を発表しました。日本導入を望む声も多い同車ですがどのようなクルマなのでしょうか。そして、日本導入の可能性はないのでしょうか。考察します。
日産の新型ミニバン「エヴァリア」って?
日産自動車の欧州法人は2024年5月、欧州市場向けに販売されている小型商用モデルの「タウンスター」に上級乗用モデルの「タウンスター エヴァリア」を追加すると発表しました。
タウンスターは欧州の商用バンとしては一般的な、しっかりとしたボンネットを持ったスタイルを持っていますが、実は日本でも人気の高いルノー「カングー」の兄弟車となっています。
日本では販売されていませんでしたが、古くからカングーをベースとした日産車は存在しており、初代カングーの時代は日産「キュビスター」、2代目カングーの時代は日産「NV250」として欧州市場で販売されており、タウンスターは実質3代目モデルということになります。
そんなタウンスターにはボディの全長の短いL1とロングボディのL2が存在していますが、今回のエヴァリアはロングボディをベースとしたもの。
エクステリアはサイドシルエットこそカングーの面影を感じさせますが、フロントマスクは完全に日産のファミリーフェイスであるVモーションデザインが取り入れられ、一目で日産車であることが分かるものとなっています。
車内には3列7人分の座席が用意され、乗用ミニバンとして使われることを前提としていますが、このシートは個別に前後スライドや折りたたみができるだけでなく、5つの後部座席は完全に取り外すこともできるため、3列目部分だけを取り外してワゴン的に使うことや、リアシートを全て取り外して3750リットルという大容量の荷室を持つバンとして使うことも可能となっているのです。
そしてパワートレインには96kW/240N・mの出力を持つ、1.3リッター直噴ガソリンターボモデルのほか、45kWhの駆動用バッテリーで265kmの航続距離を誇るEVモデルが用意されるという点も大きなトピック。
このEVモデルは現時点で日産のラインナップで唯一の7人乗車が可能なピュアEVとなっており、過去に販売されていたe-NV200と比較しても、乗用車として十分使用できる高い質感と航続距離を兼ね備えているのです。
日本市場への導入は現在のところ予定されていないようですが、すでにカングーをはじめシトロエン「ベルランゴ」やプジョー「リフター」、フィアット「ドブロ」といった欧州MPVが多く導入されており、ロングボディ版も導入されていることから、タウンスター エヴァリアが割り込む余地は十分にありそうです。
特にEVモデルに関しては、現時点で同様のキャラクターを持つEVが存在しないことから、タウンスターエヴァリアの独壇場になる可能性も大いにあると言えるのではないでしょうか。
Writer: 小鮒康一
1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。
座席が取り外せる仕様は日本では道路運送車両法的にはアウトだと思う。
昔メガーヌセニックか何かも取り外せるようになってたかと思うけどその時はどうしてたんだろ?
寸法を調べておいてよ