日産の「ハイブリッド」何が「スゴイ」? トヨタ式ハイブリッドとの「違い」って!? 窮地を救った独自の「技術」とは
日産独自のハイブリッドシステム「e-POWER(イーパワー)」が誕生したのは、意外な技術からでした。その特徴について考察します。
早くからハイブリッドを手がけていた日産だったが…
日産「電動化」技術の中核とも言える独自のハイブリッドシステム「e-POWER(イーパワー)」。
その特徴はどんなところにあるのでしょうか。登場した経緯も含め紹介します。
![最新の第二世代e-POWERとVCターボを組み合わせた日産 新型「キャシュカイ 」[欧州仕様車]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2025/07/20240705_NISSAN_Qashqai_ePOWER_001.jpg?v=1720146716)
1997年に世界初の量産ハイブリッド車としてトヨタ「プリウス」が誕生して以来、ハイブリッド車(HV)は各社から販売されています。トヨタに続いたのは、1999年発売のホンダ「インサイト」でした。
ライバルの日産は、2000年に「ティーノ」をベースにしたハイブリッド車「ティーノ ハイブリッド」を発売。
既存のエンジンを高圧縮・ミラーサイクル化した専用エンジンを用意し、バッテリーには早くもリチウムイオンを搭載するなど、意欲的な設計が行われていました。
しかし試験販売な意味合いが強く、販売台数はわずか100台。10・15モード燃費の数値が伸びなかったことも指摘されました。
また、再生を図っていた当時の日産では、コストがかかるハイブリッド車の開発が難しかったことから、国内では、2010年の「フーガ ハイブリッド」までハイブリッド車の開発が行われませんでした。
北米で販売していた「アルティマ」のハイブリッドシステムには、なんとトヨタ製を採用していたほどです。
一方で日産は「次世代のクルマの主流はEV(電気自動車)である」と考え、EVの開発に注力。2010年には世界初の量販EV「リーフ」を完成させます。
その頃トヨタは、コンパクトカー「アクア」などハイブリッド車の販売は絶好調でした。
対する日産は、2012年発売の2代目「ノート」に1.2リッター3気筒のダウンサイジングエンジンを搭載して臨み、好調な売れ行きを記録。発売後2週間で、2万台以上のオーダーを受けることに成功しています。
とはいえ、市場はハイブリッド車を欲していたのは確か。日産も営業サイドからもハイブリッド車が欲しいという声があがっていました。
しかし、すでに勢力を築いていたトヨタとホンダに立ち向かうのは容易ではありませんでした。





























































