HKSの車高調「HIPERMAX S/R」を箱根で試乗! 一般ユーザーも参加した「体感試乗会」でアフターサスペンションのイメージが変わった!
「ノーマルより良いのでは」体感試乗会で聞けたユーザーの声
今回は筆者の印象に加えて、この体感試乗に参加した一般ユーザーにもお話を聞いてみましたので、いくつか紹介したいと思います。
「ノーマルよりも乗りやすい上に走行中のバランスの良さに驚きました。乗り心地もノーマルよりも良くなっており、アフターのサスペンションは『硬い』というイメージはなくなりましたね。値段はそれなりにしますが、購入対象になるモノだと思います(モデルY×HIPERMAX Sに試乗)」
「買う前にモノを見て試乗できるのはいいですね。自分のクルマにもHKSのサスペンション(従来モデル)を付けていますが、HIPERMAX Rの進化度合いは大きいですね。乗り味は減衰力の収まりの良さが印象的で、これならサーキットでも楽しいだろうなと。乗り心地は日常領域でも全然気にならないと思います。買い替えようか悩み中です(トヨタ GR86×HIPERMAX Rに試乗)」
「HIPERMAX Sに乗りましたが、正直ここまで乗りやすいとは思っていませんでした。ある程度速度域が高い状態で曲がっても安心だし、乗り心地は『ノーマルよりいいのでは』と思ったくらいです。普段使いでのデメリットはないですね。試乗前はHIPERMAX Rがいいかなと思っていましたが、試乗して考えが変わりましたね(スバル BRZ×HIPERMAX Sに試乗)」
「コーナーでの踏ん張りや走りやすさなど、とてもいい足回りだと感じました。乗り心地は大きな段差ではゴツゴツする部分もありますが、サーキット向けとは思えないくらい快適なので日常でもOKですね。HIPERMAX Sも気になるので、次は試乗して購入を決めたいと思います(シビックタイプR×HIPERMAX Rに試乗)」。
「マルチパフォーマー」ぶりと「走り心地へのこだわり」
そろそろ結論に行きましょう。HIPERMAX S/HIPERMAX Rともにノーマルを超える性能が備わっていることを実感しました。それは絶対的な性能でなく「乗り味」の部分も含めてです。これは体感試乗を行った一般ユーザーも同じような印象だったことがわかります。
実は今回2つのサスペンションを体感して、共通する「味」を感じました。
それは何か? 1つは「マルチパフォーマー」であることです。HIPERMAX Sは一般道~ワインディングを想定していますが、サーキットもイケるだろうという「骨太さ」、HIPERMAX Rはサーキットからワインディングを想定していますが、一般道も許容する「優しさ」を感じました。つまり、HKSとして必要な総合性能を備えた上で「より注力したい性能を高める」という考え方で開発されているのでしょう。
もう1つは「走り心地へのこだわり」です。走り心地とは、たのしいだけでも、快適なだけでも終わらないというHKSのサスペンションに共通する価値になります。要するに性能だけ良ければOK、タイムが出ればOKではなく、数値にはなかなか出ないが、ドライバーが感じる部分での扱いやすい、安心感、懐の深さ、走りやすさといった官能性能の部分にまでこだわっているところです。
それにしてもサードパーティーのサスペンションで“乗り味”について語る日がやって来るとは、なんとも感慨深いところです。性能のためだけでなく乗り味のためにサスペンションを変える、これはアリだと思います。
ちなみに「サードパーティーのサスペンションは耐久性が…」と言う人もいますが、その点も心配なしです。HIPERMAX Rは2年間4万km以内、HIPERMAX Sはなんと3年間6万kmの保証がついています。さらにオーバーホールや仕様変更も可能なので、長く使えるのも特徴のひとつと言えるでしょう。
Writer: 山本シンヤ
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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