トヨタ「ハイエース」に「セルシオエンジン」搭載!? 専用「豪華装備」満載の“救急車”がスゴかった! 大活躍の「ハイメディック」はもはや“伝説”か

けが人や病人を運ぶ救急車に「V8エンジン」を搭載したハイパワーなモデルがありました。一体どのような救急車だったのでしょうか。

「高出力V8」搭載! 大活躍した救急車とは

「救急車にV8エンジン搭載」――。
 
 まるでアメリカの話のようですが、かつてトヨタが発売していた救急車「ハイメディック」は、最高級セダン「セルシオ」用のV型8気筒エンジンを積んでいたことで知られています。なぜV8エンジンが選ばれたのでしょうか。

V8エンジンを搭載した「ハイメディック」(画像提供:さんまる氏)
V8エンジンを搭載した「ハイメディック」(画像提供:さんまる氏)

 急な病気やけがをした人の元に駆けつけ、医療機関に緊急搬送を行う救急車は、社会生活にとって欠かせない存在です。

 1991年には、「救急救命士法」の制定を受け、「高規格救急車(高規格準拠救急車)」が登場しています。

 高規格救急車とは、搬送中の車内でも、救急救命士が少しでも命を繋ぐための応急措置(プレ・ホスピタルケア)が行える機材も搭載し、処置のための空間も確保した救急車で、その第1号はメルセデス・ベンツ「310D」型でした。

 それに続いて、さまざまな架装メーカーや輸入車ディーラーが、日野「クルージングレンジャー(京成自動車工業)」やフォード「Eシリーズ(近鉄モータース)」などをベースにした高規格救急車を用意。

 日本初となる4輪駆動の高規格救急車で、現在も3代目が販売されている「トライハート(札幌ボデー工業)」も登場しました。

 現在ではトヨタ、日産、札幌ボデーの3社のみが高規格救急車の販売を行なっていますが、そのひとつがトヨタの「ハイメディック」です。自動車メーカーとしては初の高規格救急車で、1992年に発売されました。

 1989年デビューの4代目「ハイエース(スーパーロング)」を元に作られていますが、全幅を115mm広くして室内空間を拡大。

 ルーフには、救急救命士が立ったままで処置を行えるよう、ハイエースのハイルーフモデルよりも高いFRP製ルーフパネルを載せています。

 一見すると4代目ハイエースなのですが、車体寸法は全長5545mm、全幅1810mm、全高2490mmと、ハイエースよりもひとまわり大きくなっていたのです。

 ルーフ上部に装着される前後の赤色灯(散光式警光燈)が巨大になり、デザインもルーフと一体化。

 スライド式のリアドアを持たない右サイドの窓部分には、バールやシートベルトカッターなどのレスキューセットを格納する「サイド収納ボックス」を備えることも可能です。

 車内のレイアウトは現場の声を反映して合理的に設計されており、防振ベッド、日本光電製のハイメディック専用車載専用型モニター付デフィブリレータ(除細動器)、輸液ポンプ、自動式心臓マッサージ器、救急伝送装置、酸素ボンベ、人工呼吸器などの医療装備を効率的に配することができました。

 運転席と助手席(隊長席)から患者室へはウォークスルーができる構造として、スムーズな救急活動をサポートしました。

【画像】超カッコイイ! これが「最強すぎるハイエース救急車」です! 画像で見る(63枚)

買って終わりじゃない!購入後も進化する最新トヨタ

画像ギャラリー

1 2

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

【2024年最新】自動車保険満足度ランキングを見る

最新記事

コメント

本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。

2件のコメント

  1. >2.7リッター直の「2TR-FE」

    わざわざ突っ込まなくても分かるレベルだけど4が抜けてる…。

    • このたびはご指摘をいただき、誠にありがとうございます。
      修正いたしました。

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー